前営業日トピックス
アジア市場では、日本市場が休場となりドル円・クロス円は序盤か小動きの展開となったが、前日4/28日の日銀政策会合を受けて、一時131.25まで急ピッチに円安が進んだことや、週末でポジション調整の動きが優勢となり、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。一方、欧州通貨やオセアニア通貨は対ドルで上昇したことから、ユーロ/円やポンド/円などのクロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された個人消費支出(PCE)物価指数が1982年1月以来、40年2ヵ月ぶりの大きさとなったことを受けて米長期金利が上昇となり、ドルは主要通貨に対して上昇となった。しかし、その後に発表された4月シカゴ購買部協会景気指数と4月ミシガン大学消費者信頼感指数がともに市場予想を下回ったことからドルは反落となった。さらに、米長期金利の低下したことからドル/円は129.32まで下落した。ただ、FOMCで大幅利上げが見込まれていることもあり、ドルの下値は限定的だった。
米株式市場では、FRBによる大幅な利上げに対する懸念や、世界の景気減速懸念を背景に、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。さらに、3月の米個人消費支出(PCE)物価指数が40年2ヵ月ぶりの大きさとなり、インフレ高進に対する警戒感も圧迫要因となり主要株価指数は軒並み大幅下落となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きが続き、終盤には一時前日比1003ドル安まで下落した。引けにかけてやや下げ幅を縮小し、939.18ドル安(-2.77%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは536.89ポイント安(-4.17%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)アジア市場では、前日4/28日の日銀政策会合を受けて、一時131.25まで急ピッチに円安が進んだ後であり、日本市場が休場となり新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。ただ、大型連休を控えたポジション調整などもあり、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。一方、ユーロやポンドは対ドルで堅調な動きとなったことから、対円でも上昇した。欧州時間では、欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
(2)米国市場では、序盤に発表された個人消費支出(PCE)物価指数が1982年1月以来、40年2ヵ月ぶりの大きさとなったことを受けて米長期金利が上昇となり、ドルは主要通貨に対して上昇となった。しかし、その後に発表された4月シカゴ購買部協会景気指数と4月ミシガン大学消費者信頼感指数がともに市場予想を下回ったことからドルは反落となった。さらに、米長期金利も急速に低下したことや、ロンドンフィキシングに向けたポジション調整のドル売りが観測されたことも加わり、ドル/円は序盤の高値130.38から129.32まで下落した。ただ、5月のFOMCで大幅利上げが見込まれていることもあり、ドルの下値は限定的だった。一方、クロス円はドル/円の下落や米主要株価指数が軒並み大幅下落となったこともあり、終盤まで軟調な動きが続いた。
本日のトピックス
大型連休を控えたポジション調整の動きからドルは上値の重い動きが予想されているが、連休中の5/3-4にFOMCが予定されており、ここで大幅利上げ確実視されていることもあり、下値は限定的と考えられる。
海外市場では、英国市場が休場となることや、日本市場が翌日から連休入りとなること、さらにFOMCを控えていることもあり、様子見ムードが強まることも予想される。そのため、米国時間では、ISM製造業景況指数の発表が予想されているものの、反応は限定的と見られている。