前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ただ、上昇一服後は円買い戻しの動きから軟調な動きとなった。さらに、上昇して始まった日経平均株価が下落に転じたことも加わり、ドル円・クロス円はともに反落した。午後には、日経平均株価が再びプラス圏へ反発したことや、米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。さらに、欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったこともドル円・クロス円の押し上げ要因となった。
米国市場では、米長期金利が上昇したことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇し、ドル/円は序盤の124.16から124.68まで上昇して3/25以来の高値を更新した。ただ、上昇一服後は週末のポジション調整などもあり、上値の重い動きとなった。一方、クロス円はドル/円の上昇に連れて堅調な動きが続いた。
米株式市場では、FRBによる利上げ加速に対する警戒感から主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ただ、米長期金利の上昇を背景に金利上昇で収益改善が見込めるとの見方から金融株に買いが入り、ダウ平均株価は堅調な動きとなった。さらに、本格化する米企業の四半期決算に対する期待感も押し上げに寄与し、ダウ平均は135.55ドル高(+0.40%)で終了した。一方、ナスダックは米長期金利の上昇が影響して186.30ポイント安(-1.34%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、前日に抜けられなかった6日の高値124.05を上抜けて一段の上昇となり、124.24まで上昇して3/29以来の高値を付けた。しかし、上昇一服となると、円買い戻しの動きが強まり、さらに序盤から前日比296円高まで上昇していた日経平均株価が124円安まで下落したことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなり、ドル/円は123.67まで下落した。
(2)下げ一服後は、日経平均株価が再び堅調な動きとなり、プラス圏を回復する動きとなったことや、最近の米金融当局者のタカ派的な発言も意識されてドルは底固い動きとなった。さらに、欧州主要株価指数が堅調な動きとなったことに加え、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
(3)米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利の指標となる10年債利回りが一時2.73%まで上昇し、2019年3月以来、約3年1ヵ月ぶりの高水準となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇した。ドルは対ユーロで3/7以来、対ポンドで2020年11/5以来の高値を更新した。また、対円では序盤の124.16から124.68まで上昇し、3/25以来の高値を付けた。ただ、上昇一服後は週末のポジション調整などもあり、上値の重い動きとなった。一方、ユーロやポンドは対ドルで下落したものの、対円ではドル/円の上昇に連れて堅調な動きが続いた。
本日のトピックス
本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がなく、新規材料に乏しいことから、限定的な動きが予想されている。特に、明日発表が予定されている3月の米消費者物価指数の結果に注目が集まっていることから、様子見ムードが強まる可能性も考えられる。さらに、今週から米企業の四半期決算の発表が本格化することから、結果を受けた株価の動きも注目されている。