前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。また、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測され、ドルは一段の上昇となった。午後に入り、日経平均株価が上げ幅を縮小したことから、クロス円は上値の重い動きとなったが、時間外取引で米10年債利回りが2019年7月以来の高水準まで上昇したことから、ドルは主要通貨に対して上昇となり、ドル/円は一時115.55まで上昇した。その後、上昇が一服するとドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
米国市場では、序盤から米長期金利の上昇が続いたこともあり、ドルは序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、一時115.63まで上昇して1/28以来の高値を更新した。ドル/円の上昇に加えて、米主要株価指数が堅調な動きとなったことから、クロス円も堅調な動きとなった。その後、ドル円・クロス円も上値の重い動きとなったものの、10日に1月の米消費者物価指数の発表を控えていることもあり、終盤まで底固い動きが続いた。
米株式市場では、感染者数の減少で米国経済が正常化へ向かうとの期待感が引き続き材料視され、主要株価指数は堅調な動きとなった。さらに、米企業の第4四半期決算が好調だったことも株価の押し上げ要因となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きが続き一時前日比453ドル高まで上昇した。引けにかけて上げ幅を縮小したものの、371.65ドル高(+1.06%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは下落して始まったものの、その後は堅調な動きが続き、178.79ポイント高(+1.28%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比200円超上昇したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。さらに、時間外取引で米長期金利が上昇したこともドルの押し上げ要因となり、ドル/円は115.35まで上昇した。
(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を36円高まで縮小したことから、欧州通貨や資源国通貨は対円で上値の重い動きとなった。一方、米長期金利の指標となる米10年債利回りが序盤の1.917%から1.955%まで上昇したことも加わり、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、対円では114.48まで上昇して1/31以来の高値を更新した。
(3)上昇して始まった欧州主要株価指数が上げ幅を縮小し、一部マイナス圏まで下落したことや、上昇していた米10年債利回りが低下となったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
(4)米国市場では、米長期金利の指標となる米10年債利回りが1.968%台まで上昇して2019年11月以来の高水準、政策金利の動向に敏感な米2年債利回りも1.345%台まで上昇して2020年2月以来の高水準となったことから、ドルは序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、一時115.63まで上昇して1/28以来の高値を更新した。一方、ドル/円の上昇に加え、米主要株価指数が堅調な動きとなったことから、クロス円も堅調な動きとなった。
(5)米長期金利の上昇が一服したことから、ドル円・クロス円も上値の重い動きとなる場面もあったが、10日に1月の米消費者物価指数の発表を控えて様子見ムードも強まっており、ドル/円の下値は限定的だった。
本日のトピックス
米国の長短金利の上昇が続いており、特に注目されている米2年債利回りと米10年債利回りがともに2月に入り0.2%超上昇していることから、日米金利差拡大が意識されてドル/円も2.5円超上昇している。米長短金利がドルの動きを左右する展開が続いていることから、引き続き金利の動向に注目したい。本日は、米国の主要な経済指標の発表がないものの、米10年債の入札が予定されていることから、こちらの結果とマーケットの反応に注目したい。