前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から大幅下落となり、一時前日比640円超下落したことから、投資家のリスク回避の円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。午後に入り、日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったことから、ドル円・クロス円も下げが一服し、値を戻す動きとなった。しかし、欧州主要株価指数が大幅下落となったことを受けて、ドル円・クロス円は再び軟調な動きとなった。
米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、欧米の主要株価指数が大幅下落となったことで、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。さらに、米長期金利が低下したことで、ドル/円は上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、米企業の四半期決算が冴えない結果となったことで、決算が本格化するハイテク企業の決算への懸念が広がり、主要株価指数は軟調な動きとなった。さらに、FRBによる金融引き締めへの懸念が根強いことも圧迫要因となった。ダウ平均株価は、一時前日比181ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じて終盤には485ドル安まで下げ幅を拡大した。安値圏のまま450.02ドル安(-1.30%)で終了し、6営業日続落となった。一方、ハイテク株中心のナスダックは、385.10ポイント安(-2.72%)で終了して、4営業日続落となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。さらに、日経平均株価が序盤から下落となり、一時前日比643円安まで下落したことから、投資家のリスク回避の動きが優勢となり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(2)午後に入り、日経平均株価が下げ幅を縮小し、250円安まで下げ幅を縮小した動きに合わせてドル円・クロス円も値を戻す動きとなった。一方、英国の小売売上高が2021年1月以来の大幅な落ち込みとなったことで、ポンドは主要通貨に対して軟調な動きとなった。その後、欧州主要株価指数が大幅下落となったことで、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、欧米の主要株価指数が大幅下落となったことで、投資家のリスク回避の動きが広がり、比較的安全な通貨とされる円を買う動きが優勢となり、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、米長期金利が低下したことで、日米の金利差縮小が意識されたこともドル/円の上値を圧迫した。ただ、FOMCを翌週に控えていることもあり、下値は限定的だった。
本日のトピックス
明日からのFOMC(26日に結果発表)を控えて、限定的な動きが続く可能性が考えられる。マーケットでは、FRBが3月にも利上げを開始するとの見方が優勢となっており、今回のFOMCで3月の利上げ開始や、年央以降にバランスシート縮小に着手するというメッセージを示されるのか注目されている。そのため、結果発表までは様子見ムードが強まる可能性もあり、全般的に限定的な動きが予想されている。
本日の欧州市場では、ドイツやユーロ圏の製造業PMIの発表が予定されており、1月の速報値の発表であることから結果に敏感に反応する可能性も考えられる。特に、市場予想では前月から低下が予想されていることから、結果とマーケットの反応に注目したい。また、米国でも製造業PMIの発表が予定されているが、マーケットの反応は限定的と見られている。