前営業日トピックス
東京市場では、新規材料に乏しい中、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。上昇一服後は、上値の重い動きが続いたが、午後に入り日経平均株価が上げ幅を拡大したことから、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。さらに、欧州主要株価指数が上昇したことも、ドル円・クロス円の押し上げに寄与した。
米国市場では、ドルが序盤から主要通貨に対して堅調な動きとなったが、上昇していた米長期金利が低下すると、ドル/円も114.24まで下落した。その後、米主要株価指数が上昇するなど、投資家のリスク回避の動きが和らいだことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、米長期金利が上昇に転じたことから、ドル/円は114.47まで上昇した。
米株式市場では、FDA(米食品医薬品局)が、米ファイザー製に続いて米メルク製の新型コロナウイルスの経口薬についても緊急使用を承認したことで、感染拡大が抑制されるとの期待が高まったことから、主要株価指数は堅調な動きとなった。さらに、オミクロン株は、デルタ株と比べて重症化リスクが低いとの研究結果が公表されたことも投資家心理を支えた。ダウ平均株価は一時前日比307ドル高まで上昇したものの、引けにかけて上げ幅を縮小し、196.67ドル高(0.55%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは131.49ポイント高(+0.85%)で終了した。なお、SP500は終値ベースで過去最高値を更新した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場の軟調な流れが一服し、ドル/円は序盤から底固い動きとなった。ドル/円は序盤から堅調な動きとなり、114.21まで上昇した。一方、日経平均株価が上昇して始まり、前日比150円超上昇したことから、クロス円も堅調な動きとなった。
(2)上昇一服後は上値の重い動きとなったものの、午後に入り日経平均株価が上げ幅を拡大して200円超上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。なお、日銀の黒田総裁が、「来年は経済対策の効果も加わり、景気回復が本格化する見通し」と述べ、「我が国にとり円安はプラス効果が大きい」との見方を示したが、マーケットの反応は限定的だった。その後、欧州時間に入り、欧州主要株価指数が堅調な動きとなったことや、米株価先物が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを受けて、ドルは序盤から主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、上昇していた米長期金利が低下すると、ドル/円も上値の重い動きとなり、一時114.24まで下落した。その後、米ファイザー製に続いて米メルク製の新型コロナウイルスの経口薬も緊急使用が承認されたことで、米主要株価指数が上昇するなど、投資家のリスク回避の動きが和らぎ、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、米長期金利の指標となる米10年債利回りが1.456%から1.499%まで上昇し、12/13以来の高水準となったことを受けて、ドル/円は114.47まで上昇した。
本日のトピックス
本日は、週末であることや、欧州諸国や米国、ブラジル市場がクリスマス休暇で休場となること、さらに英国市場やオーストラリア市場などが明日から火曜日まで連休となることから、市場参加者が少なくなることが予想されており、全般的に限定的な動きが続くと見られている。特に、海外時間に入ると顕著になると見られている。