前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が上昇して始まり、260円超上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、五・十日に伴う実需のドル売り・円買いが観測されたこともあり、仲値公示にかけてドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後は底固い動きが続いたものの、米国市場の休場を控えて全般的に限定的な動きが続いた。
米国市場がThanksgiving Day(感謝祭)のため休場となり、新規材料に乏しく市場参加者も少ない中、大半が限定的な動きとなった。米国時間のドル/円は、115円台前半を中心に上下10銭の狭いレンジ内の動きが続いた。その中で、ECB理事会の議事要旨で慎重な姿勢が示されていたことから、ユーロはドルや円に対して小幅ながら軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から上昇となり、一時前日比267円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ドル/円は、一時115.46まで上昇したものの、海外市場で付けた115.52には届かなかった。上昇一服後は上値の重い動きとなり、さらに五・十日で実需のドル売り・円買いが観測されたこともあり、ドル/円は115.30まで下落した。一方、クロス円はドル/円の動きに連れての重い動きとなった。
(2)その後、日経平均株価が高値圏で推移したこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなったが、米国市場が感謝祭で休場となることから、海外勢の市場参加者も少なく、ドル/円は115.31から115.43での狭いレンジ内の動きが続いた。欧州時間に入り、円買いが優勢となったことからドル円・クロス円は小幅な値動きに終始した。
(3)米国がThanksgiving Day(感謝祭)の祝日のため、米国の主要市場が休場となり、新規材料に乏しく市場参加者も少ない中、大半が限定的な動きとなった。ドル/円は、上下10銭の狭いレンジ内の動きが続いた。その中で、ECB理事会の議事要旨でインフレが一時的であるとの見方が示されたものの、中期的な見通しに不確実性が高まったと慎重な姿勢が示されたことから、ユーロはドルや円に対して小幅ながら軟調な動きが続いた。一方、英中銀総裁が講演で、インフレ、供給問題は一時的との見方を示したことが好感され、ドルや円に対して底固い動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、序盤に円買いが先行したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなっている。24日に115.52まで上昇し、年初来高値を更新した後は、上値の重い動きが続いており、115円台割れまで下落している。このことから、目先は115円台を回復、維持できるか注目されている。南アで新たな変異株が脅威となり、感染者数が急速に拡大。英国では南アをはじめ周辺国からの入国を規制。こうした動きを受けて日経平均株価が取引開始直後から下げ幅を拡大しているほか、ドル/円も114円台後半へ反落。新たな変異株の影響が為替市場のほか、欧米の主要株価指数に影響を及ぼす可能性があり注意が必要。
感謝祭明けの米国はブラックフライデーであり、主要市場は取引が再開されるものの、短縮取引となることや、米国の主要な経済指標の発表がなく、さらに連休をとるトレーダーが多いことから、市場参加者も少なく限定的な動きが予想されている。