前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、500円超上昇したことを受けて、投資家のリスク選好の動きが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。欧州時間に入り、ドル/円は114円台を回復したものの、114円台ではやや上値の重い動きとなった。
米国市場では、米長期金利が上昇したことを受けて、ドルは序盤から主要通貨対して堅調な動きとなった。さらに、序盤に発表された米経済指標が軒並み良好な結果となったこともドルの押し上げ要因となった。一方、ダウ平均株価が史上最高値を更新したことから、クロス円も堅調な動きとなった。その後、米主要株価指数が上げ幅を縮小したことや、上昇していた米長期金利が低下したことも加わり、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、予想を上回る米企業決算発表が相次いだことを好感して、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらに、米経済指標が良好な結果となったことも支援材料となり、主要株価指数は続伸となった。ダウ平均株価は、一時前日比151ドル高まで上昇し、取引時間中の最高値を更新した。その後は上げ幅を縮小、15.73ドル高(+0.04%)で終了し、終値ベースの最高値も更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、9.00ポイント高(+0.06%)で終了し、終値ベースで9/9以来の高値となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、前日比540円超上昇したことから、投資家のリスク選好の動きも強まり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、月末を控えた実需のドル買いも観測され、ドル/円は113.90まで上昇した。
(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大して560円高まで上昇したこともあり、ドル円・クロス円はジリ高の展開が続き、ドル/円は前日高値の113.92を上抜けて114.08まで上昇した。ただ、114円台ではやや上値の重い動きとなり、114.00を挟んだもみ合いの展開が続いた。
(3)米国市場では、原油価格の上昇とともに米長期金利が上昇したことから、ドルは主要通貨対して堅調な動きとなった。さらに、序盤に発表された10月の米消費者信頼感指数、9月の米新築住宅販売件数などがいずれも市場予想を上回る結果となったこともドルの押し上げ要因となり、ドル/円は一時114.31まで上昇した。一方、クロス円は、ドル/円や米主要株価指数の上昇を受けて堅調な動きとなり、さらに原油価格の上昇を背景に産油国通貨のカナダ・ドルなどもドルや円に対して上昇した。
(4)最高値を更新したダウ平均株価が下落に転じたことや、上昇していた米長期金利が低下したことも加わり、ドル円・クロス円は下落に転じた。ただ、ドル/円は114円台を維持するなど、底固い動きとなった。
本日のトピックス
ドル/円は、引き続き米長期金利の動きに左右される展開が続いている。特に、今週から来週にかけては、主要中銀の金融政策発表が控えていることから、やや全般的に神経質な動きも予想されている。本日はカナダの金融政策発表、明日は日銀、ECBの政策発表が予定されており、いずれも利上げはないものの、当局者の発言などが注目されている。
本日の海外市場では、米耐久財受注の発表が予定されており、昨日発表された米経済指標がいずれも良好な結果となったことから、耐久財受注の結果も注目されている。一方、カナダの金融政策発表が予定されており、金利据え置きがコンセンサスだが、先週発表された9月のカナダ消費者物価指数が前年比で18年ぶりの高い伸びとなったこともあり、国債買い入れ規模の減額、2023年第1四半期と予想されていた利上げ時期が前倒しされるのか注目されている。
10/27の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
9月耐久財受注(前月比)
耐久財受注(Durable Goods Manufacture's Orders)は、米国の耐久財(耐久年数3年以上)の新規受注額を集計した指標であり、設備投資の先行指標として注目されている。特に、変動の大きい輸送用機器などを除いた受注額が民間の設備投資の先行指標として注目されている。
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-1.0% | 1.8% |
前回は市場予想を上回る伸びとなり、3ヵ月ぶりの上昇となった。変動の大きな輸送機器が大幅な伸びとなったことが全体を押し上げ、輸送機器を除く受注は前月から伸び幅が縮小した。今回は伸び幅の縮小が予想されているが、前月大きく増加した輸送機器の反動が影響していると予想されており、輸送機器を除いた受注の結果に注目したい。 |