前営業日トピックス
前週末の海外市場の軟調な流れが一服し、ドルは序盤から底固い動きとなった。五・十日であったことから、実需のドル買いが観測されたこともあり、仲値公示にかけてドルは堅調な動きとなった。しかし、仲値通過後は一転して上値の重い動きとなった。一方、日経平均株価が軟調な動きとなったこともあり、クロス円も上値の重い動きとなった。欧州時間に入り、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して軟調な動きとなり、対円でも軟調な動きが続き、一時110.80まで下落した。
米国では、独立記念日の振替休日のため、主要市場が休場となり、市場参加者が少ないことから、ドル円・クロス円は小動きの展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)週明けの東京市場では、前週末の海外市場の軟調な動きが一服し、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、五・十日であったことから実需のドル買いも観測され、仲値公示にかけてドルは堅調な動きとなり、ドル/円は一時111.19まで上昇した。
(2)その後、米国市場が独立記念日の振替休日で休場となったことから、ドルは限定的な動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで上値の重い動きとなったことに加え、日経平均株価が軟調な動きが続いたことから、対円で上値の重い動きが続いた。欧州時間では、序盤から欧州通貨や資源国通貨に対してドルが売られ、ドルは対円でも軟調な動きとなり、3日ぶりの安値となった。
(3)米国は独立記念日(Independence Day・7/4)の振替休日のため主要市場が休場となったことから、市場参加者も少なく、ドル円・クロス円は小動きの展開となった。米国時間のドル/円は、上下13銭と狭いレンジ内の動きとなった。
本日のトピックス
欧州時間では、欧州やドイツの7月のZEW景況感調査の発表が予定されている。当該指標は、注目度が高いことから結果にユーロなどが反応しやすい経済指標であることから注目したい。
一方、休場明けの米国市場では、株式市場や金利動向が注目されている。経済指標では、6月のISM非製造業景況指数の発表が予定されているが、雇用統計前の発表ならば雇用指数がなどの注目度が高いが、雇用統計後の発表であることから、注目度はやや低くなっている。前回は1997年の統計開始以来の最高となり、企業活動が急速に改善していることが示されたが、今回は若干の低下が予想されている。ただ、依然として高水準が維持されると見られている。
7/6の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
23:00 | 米国 |
6月ISM非製造業景況指数
ISM非製造業景気指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
|
63.5 | 64.0 |
前回は市場予想を上回り、1997年の統計開始以来の最高となった。企業活動が急速に改善していることが示された。景況指数、新規受注など大半が上昇したものの、雇用は3ヵ月ぶりの低下となった。今回は、前月から低下が予想されているが、依然として高水準を維持(予想通りの結果なら過去3番目の高水準)すると見られている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ユーロ/ドルは、底固い動きとなっており、ここから上昇に転じるのか、再び軟調な動きとなるのか注目したい。
オシレーターのMACDでは、両線のクロスが間近となっており、クロスとなれば目先の堅調な動きを示唆する形状となる。一方、通常より短期を見るパラメーターに設定したRSIでは、価格と指数がダイバージェンス(逆行現象)となっており、RSIでは比較的信頼度の高い転換シグナルとなることから、目先の上昇への期待が持てるチャート形状となっている。
現状では、上値が一目均衡表の転換線近辺で上値が抑えられていることから、目先は転換線(本日1.1891)を上抜けるかどうかが注目される。転換線を上抜ける場合には、一目均衡表の雲下限ライン1.1985が次のポイントとなる。一方、下値は直近安値の1.1807となる。