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2024-11-06 01:11:13

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2021年6月8日

マーケットトピックス 2021年6月8日

前営業日トピックス

前週末の海外市場で、5月の米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を下回ったことを受け、ドルが下落した流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。さらに、序盤から290円超上昇した日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなったことも上値を圧迫した。午後には円買いの動きからドル円・クロス円は軟調な動きとなり、ドル/円は前週末の海外市場の安値を下抜ける動きとなり、ドル円・クロス円は一段の下げとなった。

米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利が先週末の米雇用統計発表前の水準から大きく低下したことなどが影響し、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。対円では一時109.19まで下落し、5/27以来の安値を付けた。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで上昇したことから、対円でも堅調な動きとなった。ただ、ダウ平均株価は下落したこともあり、終盤にかけてはやや上値の重い動きとなった。

米株式市場では、米経済が正常化に向かうとの期待感を背景に、ダウ平均株価が序盤に前週末比64ドル高まで上昇するなど、米主要株価指数は序盤から底固い動きとなった。しかし、その後は利益確定の売りに押されてマイナス圏まで下落する動きとなり、ダウ平均株価は終盤まで上値の重い動きが続き、前日比126.15ドル安(-0.36%)で終了した。一方、ナスダックは米長期金利が低下したことが影響して底固い動きとなり、67.23ポイント高(+0.49%)で終了し、5/3以来約1ヵ月ぶりの高値となった。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、先週末の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が市場予想を下回る結果となったことを受けて、ドルが主要通貨に対して下落となった流れを引き継ぎ、ドルは序盤から主要通貨に対して上値の重い動きとなった。一方、序盤に前週末比299円高まで上昇した日経平均株価が下落に転じ、一時前日比31円高まで上げ幅を縮小したことから、クロス円も上値の重い動きとなった。

(2)午後に入り、ドル/円は一段の下げとなり、109.38まで下落したものの、先週末の米雇用統計後に付けた109.37には届かなかった。その後は、値を戻す動きが見られたものの、再び上値の重い動きとなり、ドル/円は109.37を下抜けて109.35まで下落した。一方、クロス円もドル円の動きに連れて下落となった。

(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から主要通貨に対して軟調な動きとなった。米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利が先週末の米雇用統計発表前の水準から大きく低下していることなどが影響し、ドルは軟調な動きが続いた。対円では一時109.19まで下落し、5/27以来の安値を付ける動きとなった。一方、ユーロ、ポンドなどの欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで上昇したものの、対円ではドル/円の下落に連れ安となった。

(4)下げ一服後は、クロス円は値を戻す動きとなったものの、ダウ平均株価が終盤にかけてやや軟調な動きが続いたこともあり、やや上値の重い動きとなった。一方、ドル/円も上値の重い動きが続いた。

本日のトピックス

6/10にECB理事会と米国の消費者物価指数の発表が予定されており、ユーロ圏の金融政策の変更の有無、米国のインフレ動向がマーケットでは注目されている。そのため、10日までは限定的な動きが続くとの見方もある。その中で、本日の欧州市場では、ユーロ圏の第1四半期GDP確報、ドイツ、ユーロ圏の6月のZEW景況感調査の発表が予定されており、市場予想と乖離する結果となる場合にはユーロ相場に影響する可能性もあるだろう。

米国市場では、4月の米貿易収支、4月の米JOLT求人件数の発表が予定されている。ワクチン接種の拡大で、米経済の正常化に向かっていることから、輸出入が増加傾向にあり、貿易赤字額は前回まで増加傾向にあった。今回は赤字額の縮小が予想されているが、一部では赤字額が過去最高を更新するとの見方もあり、結果が注目される。一方、求人数は過去最高水準にあり、今回も過去最高を更新するとの見方があるものの、雇用者数の伸び予想を下回ったこともあり、過去最高を更新した場合でも反応は限定的だろう。

6/8の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

4月貿易収支

貿易収支は、米国から輸出された金額と米国へ輸入された金額の差額。米国では、輸出、輸入ともモノだけではなくサービス(運賃や保険、観光など)も含まれる。
-685億USD -744億USD
前回は市場予想と一致し、過去最多の赤字額を記録した。輸入は6.3%に増加となり、過去最高を更新、輸出も6.6%増加して約1年ぶりの高水準となったことが影響した。今回は、前回の反動もあり、やや赤字額の減少が予想されている。ただ、景気回復を背景に、輸出入が増加すれば赤字額が拡大する可能性も考えられる。
23:00 米国

4月JOLT労働調査[求人件数]

JOLTS 労働調査(求人件数)は、米労働統計局が求人状況を測定するために実施する調査で、小売業や製造業など各業種の雇用データをもとに算出する統計。
819.0万件 812.3万件
前回は市場予想を上回り、過去最高を更新した。ワクチン接種が進み、経済活動の再開に伴い労働力の需要が増加していることが示された。宿泊、食品、サービス、建設業など幅広い分野で増加した。今回は、過去最高を更新して、求人件数が豊富であることが示されると見られている。

本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート 

ドル/円は、レンジ上限ラインを上抜ければ、ドルの一段の上昇が期待されるチャート形状となっていたが、上限ラインを2度上抜けたが、その後続かずに失速している。

本日は、2度目の上抜け後の失速から下げが一服となり、やや値を戻す動きとなっている。現状では、基準線を上抜けており、次のポイントとなる109.63を上抜ければ、再び上限ラインの上抜けをトライする可能性も考えられる。

下値のポイントは基準線の109.333となり、前回は基準線でサポートされていることから、今回も注目される。ただ、前日に終値ベースで下抜けていることから、2日連続での下抜け(終値ベース)となる場合には、下げが加速する可能性も考えられる。さらに、下側に持ち合い下限ラインもあり、ここを下抜けると一段の下げも考えられる。その場合の下値目標の計算値は、106.847と計算できる。

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