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2024-11-11 02:44:14

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2021年6月4日

マーケットトピックス 2021年6月4日

前営業日トピックス

東京市場では、日経平均株価が序盤から200円超上昇したことから、クロス円は堅調な動きとなった。一方、ドルは実需のドル買いが観測されたことや、米長期金利の上昇を受けて、対円で堅調な動きとなった。また、米雇用統計の発表を控えたポジション調整のドル買い戻しが観測との見方も示され、ドル/円は一時109.88まで上昇した。ただ、上昇一服後は上値の重い動きとなり、さらに欧州主要株価指数が下落したことも加わり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。

米国市場では、序盤に発表された5月の米ADP雇用統計、5月の米ISM非製造業景況指数が良好な結果となり、米経済の回復が確認されたことに伴って米長期金利が上昇したことがドルの押上げ要因となった。ドルは対円で一時110.31まで上昇し、4/6以来の高値を更新、対ユーロでも5/14以来の高値となった。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで下落したことの加え、金利上昇に伴う株価下落を背景に、対円でも軟調な動きとなった。

米株式市場では、ADP雇用統計が市場予想を大幅に上回る結果となり、米経済の回復が確認されたことに伴って米長期金利が上昇したことで、ダウ平均株価は序盤に前日比265ドル安まで下落するなど、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。その後、バイデン米政権が法人税増税で譲歩するとの報道を受けて、ダウ平均は61ドル高まで反発する場面もあったが、終盤には再び上値の重い動きとなり、23.34ドル安(-0.07%)で終了した。一方、金利動向に敏感なナスダックは、米長期金利の上昇が影響して141.82ポイント安(1.03%)で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、日経平均株価が上昇して始まり、序盤に前日比211円高まで上昇したことや、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことから、ドルは堅調な動きとなった。ドル/円は序盤の109.55から109.81まで上昇した

(2)午後に入り、日経平均株価が底固い動きが続いたことや、米長期金利が小幅ながら上昇したことで、日米金利差の拡大観測からドル買い・円売りが優勢となり、ドル/円は109.88まで上昇した。一方、ユーロやポンドは対ドルで下げ幅を拡大したことから、対円でも上値の重い動きとなった。欧州時間には欧州主要株価指数が軒並み下落したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。。

(3)米国市場では、序盤に発表された米ADP雇用統計で、雇用者数の伸びが市場予想を大幅に上回り、2020年6月以来の大幅な伸びとなったことが好感され、ドルは主要通貨に対して上昇した。さらに、5月の米ISM非製造業景況指数が過去最高となり、米経済の回復が確認されたことに伴って米長期金利の指標となる米10年債利回りが1.590%から1.628%まで上昇したこともドルの押上げに寄与した。ドルは、対円で一時110.31まで上昇し、4/6以来の高値を更新、また対ユーロでも5/14以来の高値となった。一方、ユーロやポンドなどの欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで下落したことに加え、金利上昇に伴う株価下落を背景に、対円でも軟調な動きとなった。

本日のトピックス

昨日発表されたADP雇用統計や新規失業保険申請件数が良好な結果となり、さらにISM非製造業景況指数が過去最高を記録したことも好感され、ドルは堅調な動きとなり、対円では一時110.31まで上昇した。ドル/円は、目先の上値のポイントとして注目されていた110.20を上抜けたことで、110円台後半から111円台乗せを期待する見方も出ている。

そのため、本日発表される米国の雇用統計の結果に注目が集まっている。昨日同様に良好な結果となれば、量的緩和縮小の時期が早まるとの期待感が高まり、ドルの押し上げに寄与する可能性も考えられる。しかし、昨日発表されたISM非製造業景況指数の雇用指数が低下したことで、一部では警戒感も広がっている。さらに、前回雇用者数の伸びが大幅に縮小した要因とされるサプライチェーン(供給網)の混乱による悪影響が改善されていれば、雇用者数の伸び幅の拡大も期待されるが、混乱が続いている場合には市場予想を下回る伸びにとどまる可能性も警戒されており、結果を見極めたい。

6/4の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

5月非農業部門雇用者数

非農業部門に属する事業者の給与支払い帳簿をもとに集計された雇用者数。農業以外の産業で働く雇用者であり、経営者や自営業者は含まれない。
67.4万人 26.6万人
前回は市場予想を大幅に下回る伸び幅となり、景気回復期待が高まっているものの、労働市場の勢いが抑制されつつあることが示された。今回は、前回の反動から伸び幅の拡大が予想されている。特に、昨日発表されたADP雇用統計が良好な結果となったことで、期待感も高まっている。
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