前営業日トピックス
アジア市場では、日本市場が休場だったことから新規材料に乏しく、序盤から小動きの展開となった。その後、中国株などアジア株が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。さらに、欧州主要株価指数が上昇して始まったことや、米国債利回りが上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された1-3月期の米GDPが良好な結果となったことや、米国債利回りが上昇したことも加わり、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、ドル/円は一時109.22まで上昇し、4/13以来の高値を更新した。さらに、米主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことも加わり、クロス円も堅調な動きとなった。しかし、その後は米国債利回りが低下したことや、主要株価指数が軒並みマイナス圏まで下落したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、終盤にかけて再び米主要株価指数が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
米株式市場では、序盤に発表された米経済指標が良好な結果となったことから米景気回復の期待が高まり、ナスダックとS&P500が史上最高値を更新するなど、主要株価指数は堅調な動きとなった。しかし、上昇一服後は利益確定売りが優勢となり、主要3指数は軒並みマイナス圏まで下落した。ただ、バイデン政権の大規模な財政出動も投資家心理を下支え、終盤にかけて再び堅調な動きとなった。ダウ平均株価は終盤に一時前日比266ドル高まで上昇し、高値圏を維持して239.08ドル高(+0.71%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは31.52ポイント高(+0.22%)で終了した。なお、S&P500は終値ベースの過去最高値も更新した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が祝日で休場だったことから、アジア市場では序盤から新規材料に乏しく、小動きの展開が続いた。ただ、中国株が上昇するなど、アジア市場の主要株価指数が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。欧州時間に入り、欧州主要株価指数が堅調な動きとなったことや、時間外取引の米10年債利回りが1.267%から1.657%まで上昇したこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)米国市場では、序盤に発表された1-3月期の米GDPが良好な結果となったことや、米新規失業保険申請件数が昨年3/14までの週以来、約1年1ヵ月ぶりの低水準に改善したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米長期金利の指標となる米10年債利回りが欧州時間の1.646%から1.684%まで上昇したことも加わり、ドルは対円で一時109.22まで上昇し、4/13以来の高値を更新した。一方、米主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことも加わり、クロス円も堅調な動きとなり、ユーロ/円は一時2018年10/1以来、ポンド/円は4/6以来の高値を更新した。
(3)その後、米10年債利回りが1.630%まで低下したことや、主要株価指数が軒並みマイナス圏まで下落したことから、ドル/円は一時108.80まで下落するなど、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。しかし、ものの、終盤にかけて再び米主要株価指数が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
本日のトピックス
欧州時間では、ドイツやユーロ圏などの第1四半期のGDP(速報値)の発表が予定されており、改善が示されるのか、悪化となるのか注目されている。一方、米国時間では、3月の米個人所得・支出統計、4月のミシガン大学消費者信頼感指数などの発表が予定されており、良好な結果が予想されている。昨日発表された米経済指標も良好な結果となったことから、予想通りの結果となるようなら、米経済の改善が進んでいることが示され、米経済の先行き期待に加え、年内の量的緩和縮小期待も高まる可能性も考えられる。そのため、指標結果その後の株価や為替市場の動きが注目される。
4/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
3月個人支出(前月比)
1ヶ月間に、耐久財(自動車や家電製品など)や、非耐久財(食品や衣料など)、サービス支出(外食・旅行など)において、実際に個人が消費支出した金額について集計した経済指標。
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4.2% | -1.0% |
前回は、市場予想を上回るマイナス幅となり、昨年4月以来の大幅なマイナスとなった。1月は給付の影響で伸びたが、2月は1月の反動や寒波が影響した可能性が考えられる。今回は、バイデン政権の経済対策の影響も加わり、大幅な伸びが予想されており、予想通りの結果なら昨年6月以来の大きな伸び幅となる。 | ||||
22:45 | 米国 |
4月シカゴ購買部協会景気指数
シカゴ購買部協会景気指数は、シカゴ地区の製造業の景況感を指数化したものであり、50が景気の拡大・後退の判断基準となり、50を上回れば景気拡大傾向、50を下回れば景気後退傾向と判断される。シカゴ購買部協会景気指数は、シカゴ地区の製造業の景況感を指数化したものであり、50が景気の拡大・後退の判断基準となり、50を上回れば景気拡大傾向、50を下回れば景気後退傾向と判断される。
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64.2 | 66.3 |
前回は市場予想を上回り、2018年7月以来の高水準となり、景気の判断基準となる50を9ヵ月連続で上回っており、製造業の堅調さが示された。今回は、前回から若干の低下が予想されているが、引き続き高水準が維持されることから、予想通りの結果でも懸念要因とはならないだろう。 | ||||
23:00 | 米国 |
4月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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87.5 | 86.5 |
前回は市場予想を下回ったものの、2ヵ月連続の上昇となり、昨年3月以来の高水準となった。現況指数は上昇したものの、期待指数は横ばいだった。ただ、1年先のインフレ期待は2012年3月以来9年ぶりの高水準となった。今回はさらに上昇が予想されており、ワクチン接種が進んでいることや、米経済の回復期待が高まっていることで、消費者の楽観的な見方が強まりつつあることが示されるのか注目されている。 |