前営業日トピックス
オセアニアや中国、香港市場が休場だったことから、主要通貨は序盤から小動きの展開となった。その後、先週末の米雇用統計を好感して日経平均株価が上昇して始まり、340円超上昇したことに加え、実需のドル買い・円売りが観測されたこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、上昇一服後ドル円・クロス円は下落に転じ、軟調な動きとなった。英、仏、独など欧州主要市場が5日も休場となったことから、全般的に薄商いとなりドルは欧州通貨に対して堅調な動きとなり、対円でも値を戻す動きとなったが、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで下落したことから、対円でも軟調な動きとなった。
米国市場では、米主要株価指数が上昇して始まったことから、投資家のリスク選好の動きが先行し、ドルはやや上値の重い動きとなったものの、クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して下落したことや、米国債利回りが低下したことも加わり、対円で109.96まで下落した。一方、欧州通貨や資源国通貨は、ドル/円の動きに連れて対円で軟調な動きとなる場面もあったが、堅調な株価動向を背景に終盤まで堅調な動きとなった。
米株式市場では、3月の米ISM非製造業景況指数が過去最高となったことを受けて、米景気回復への楽観的な見方が広がり、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ダウ平均株価は、一時前日比464ドル高まで上昇して取引時間中の最高値を更新、その後やや上げ幅を縮小したものの、373.98ドル高(+1.13%)で終了、終値ベースの最高値も更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、225.49ポイント高(+1.67%)で終了した。また、S&P500は、ダウ平均同様に取引時間中、終値ベースの最高値を更新した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)週明けの東京市場では、先週末の米雇用統計が良好な結果となったことを好感して、日経平均株価が上昇して始まり、一時前週末比341円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後は、株価が上げ幅を縮小したこともあり、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きとなったことや、仲値公示にかけて実需のドル売り・円買いが観測されたことから、ドル/円は軟調な動きとなり、クロス円も連れ安となった。
(2)午後に入り、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、特にフランス全土でロックダウンが始まっており、フランスの経済・財務相が、フランスの今年の経済成長率予測を6%から5%に引き下げると表明したことが引き続き材料視され、ユーロはドルや円に対して軟調な動きとなった。また、昨日は中国や香港市場、英国、ドイツ市場などが休場となることから、全般的に積極的な売買が手控えられた。
(3)米国市場では、米主要株価指数が上昇して始まり、投資家のリスク選好の動きが先行し、ドルはやや上値の重い動きとなったものの、クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して下落したことや、米長期金利の指標となる米10年債利回りが1.743%から1.702%まで低下したことも加わり、対円で一時109.96まで下落した。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで堅調な動きとなったものの、ドル/円の動きに連れて対円で軟調な動きとなる場面もあった。
(4)ダウ平均株価とS&P500が過去最高値を更新する動きとなるなど、米主要株価指数が堅調な動きが続いたこともあり、クロス円は終盤まで堅調な動きが続いた。一方、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して軟調な動きが続いたこともあり、対円では上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
昨日まで連休となっていた欧州市場が休場明けとなることから、株価市場など主要市場の動きが注目される。前日は、ユーロやポンドなどの欧州通貨が対ドルで堅調な動きとなったが、欧州各国ではロックダウンが続いていることもあり、ユーロ圏の景気先行きに対して懸念が広がるようなら、再びドルや円に対して軟調な動きとなる可能性もあるだろう。
米国時間では、2月の米JOLT労働調査[求人件数]の発表が予定されており、前回からの減少が予想されている。今回は、2月の結果発表であることから、米国に襲来した寒波の影響が含まれている可能性もあり、予想以上の低下となる可能性も考えられる。ただ、3月の米雇用統計や雇用関連の経済指標が改善していることもあり、反応は限定的だろう。
4/6の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
2月JOLT労働調査[求人件数]
JOLTS 労働調査(求人件数)は、米労働統計局が求人状況を測定するために実施する調査で、小売業や製造業など各業種の雇用データをもとに算出する統計。
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690.0万件 | 691.7万件 |
前回は市場予想を上回り、3ヵ月ぶりに増加した。新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されたことから、先行き対して楽観的な見方が広がったことが影響した。今回は、2月の結果発表であり、前月から若干の減少が予想されている。2月は米国に寒波が襲来しており、それによる影響が出ている可能性もあり、予想以上の減少を予想する向きもある。 |