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2024-11-07 17:05:05

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2021年3月25日

マーケットトピックス 2021年3月25日

前営業日トピックス

日経平均株価が下落して始まり、下げ幅を拡大する動きとなったことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドルと円が買われる動きとなった。ただ、米国債利回りが低下したことから、ドルは対円で下落したものの、実需のドル買い観測に加え、欧州通貨に対して堅調な動きとなったことから、底固い動きとなった。特に、欧州通貨はドイツやフランスなどのロックダウン延長の動きが嫌気され、ドルや円に対して軟調な動きが続いた。欧州時間では、米長期金利が上昇したことで、ドルは対円で堅調な動きとなり、ドル/円の上昇に連れて、軟調な動きとなっていた欧州通貨も下げが一服し、対円で底固い動きとなった。

米国市場では、序盤に発表された米経済指標が強弱まちまちの結果となったものの、米国債利回りが上昇したこともあり、ドルは主要通通貨に対して堅調な動きとなった。一方、クロス円はダウ平均株価が序盤に前日比360ドル超上昇したこともあり、堅調な動きとなった。その後、ドイツやフランスなどでロックダウンの延長・強化されたことが引き続き材料視され、安全資産とされる円や米国債が買われた(利回りは低下)こともあり、ドルは対円で軟調な動きとなった。一方、ダウ平均株価が上げ幅を縮小し、終盤にマイナス圏まで下落する動きとなったこともあり、クロス円も軟調な動きとなった。

米株式市場では、米国で新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、米景気の先行きに対して楽観的な見方が広がっていることから、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなり、ダウ平均株価は一時前日比364ドル高まで上昇した。ただ、ハイテク株中心のナスダックは、米長期金利が上昇したことに敏感に反応し、やや上値の重い動きとなった。その後は、ナスダックが下げ幅を拡大する動きにダウ平均やS&P500も連れ安となり、ダウ平均株価は3.09ドル安(-0.01%)で終了した。一方、ナスダックは265.81ポイント安(-2.01%)で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、日経平均株価が下落して始まり、序盤に300円超下落したことから、投資家のリスク回避の動きが意識され、安全資産とされるドルと円が買われる動きとなった。その後、時間外取引で米10年債利回りが低下したことから、ドルは対円で軟調な動きとなり、一時108.45まで下落した。

(2)午後に入り、日経平均株価が下げ幅を拡大し、一時616円安まで下落したことから、クロス円は軟調な動きが続いた。ドイツやフランスなどでロックダウンの延長・強化の動きに加え、英国とEUの通商問題が改めて材料視されていることも、欧州通貨の下落につながった。ユーロとポンドは、対円でともに3/2以来の安値となり、豪ドルも対円で3/1以来の安値となった。一方、米10年債利回りの低下が続いたことから、ドル/円は上値の重い動きが続いていたが、その後利回りが上昇に転じたことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。

(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。序盤に発表された米耐久財受注が10ヵ月ぶりのマイナスとなったものの、3月の製造業・非製造業PMIがともに前回から上昇し、高水準を維持したことから、ドルは主要通通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米国債利回りの上昇も加わり、対円でも堅調な動きとなり、一時106.96まで上昇した。一方、クロス円はダウ平均株価が序盤に前日比360ドル超上昇したこともあり、対円で堅調な動きとなった。

(4)新型コロナウイルス感染再拡大を背景に、ドイツやフランスなどでロックダウンの延長・強化されたことが引き続き材料視され、景気回復ペースが鈍化するとの懸念を背景に、値を戻していた欧州通貨は再び軟調な動きとなった。さらに、安全資産とされる円や米国債が買われた(利回りは低下)ことから、ドルは対円で軟調な動きとなり、一方ダウ平均株価が上げ幅を縮小して終盤にマイナス圏まで下落する動きとなったこともあり、クロス円も軟調な動きが続いた。

本日のトピックス

本日の米国市場では、第4四半期の米GDP(前期比年率・確報)、新規失業保険申請件数(3/20までの週)の発表が予定されており、結果が注目されている。ただ、GDPは確報値であり、改定値から横ばいが予想されていることから、反応は限定的と見られている。マーケットでは、2021年の第1四半期の結果に注目が移っていると見られている。
一方、新規失業保険申請件数は、直近では天候の問題などもあり、改善のペースが鈍化しており、労働市場の改善が進んでいないことが示されていたが、今回は減少が予想されているものの、昨年11月からの結果を見るにつけ、明確な改善となるような結果が続かなければ、労働市場の改善に向かっているとの楽観的な見方にはなり難いだろう。さらに、追加の経済対策法案が成立し、失業保険の上乗せ措置の延長が決まっていることも、改善の足かせになるとの指摘もある。

3/25の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

第4四半期GDP(前期比年率・確報)

GDPは、一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの付加価値の額を合計したもので、国内の経済規模を測るための指標の一つ。GDPの伸び率は、経済成長率を表す指標として重要視されている。そして、個人消費はGDPのおよそ7割を占めることから、構成指数の中では特に重要視されている。
4.1% 4.1%
前回発表の改定値では、速報値から0.1ポイント上方修正されたものの、個人消費は下方修正され、過去最大の伸び幅を記録した第3四半期から大幅に伸び幅が縮小し、感染拡大の影響が大きいことが示された。今回の確報値は、改定値から横ばいが予想されている。
21:30 米国

新規失業保険申請件数(3/20までの週)

新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
73.0万件 77.0万件
前回は市場予想を上回り、予想外の増加となった。新型コロナウイルスの新規感染者数が減少しているものの、労働市場は依然厳しい状況であることが示された。今回は、前週から減少が予想されており、ワクチン接種が進んでいることを背景に、企業が再雇用を進めていることが示されるのか注目される。
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