前営業日トピックス
週明けの東京市場では、新規材料に乏しい中で、先週末の米雇用統計が良好な結果となったことや、米株価上昇を受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、日経平均株価が上昇した始まったことも影響した。しかし、その後、日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなり、午後には一時220円安まで下落したこともあり、クロス円は軟調な動きとなった。一方、米長期金利が上昇したことから、ドルは主要通貨に対して上昇となった。その後、欧州主要株価指数が上昇したことから、クロス円も持ち直した。
米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がないものの、ダウ平均株価が一時取引時間中の最高値を更新したことを受けて、クロス円は底固い動きとなった。さらに、米国債利回が上昇したことから、ドルは対円で一時108.94まで上昇し、昨年6/8以来の高値を更新した。一方、ユーロは対ドルで軟調な動きが続き、終盤に1.1845まで下落し、昨年11/24以来の安値を更新した。
米株式市場では、先週末6日に米上院で追加経済対策法案が可決されたことで、景気回復が加速するとの期待感が高まったことから、主要株価指数は堅調な動きとなった。ダウ平均株価は、一時前週末比651ドル高まで上昇し、取引時間中の最高値を更新した。ただ、引けにかけては上げ幅を縮小し、306.14ドル高(+0.97%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、前日比310.99ポイント安(-2.41%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)週明けの東京市場では、前週末の米雇用統計が良好な結果となったことを受けて、序盤からドル円・クロス円は堅調な動きとなった。また、前週末の米国市場での株高を背景に、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、前週末比391円高まで上昇したものの、その後、上げ幅を縮小する動きとなったことから、クロス円は上値の重い動きとなった。ドルは、時間外取引の米10年債利回りが上昇したことから、対円で108.49まで上昇した。
(2)午後に入り、日経平均株価がマイナス圏まで下落し、一時前週末比220円安まで下落したことや、米10年債利回りが低下したことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、米10年債利回りが持ち直し、1.573%から1.61%まで上昇したことから、ドルが主要通貨に対して堅調な動きとなった。一方、欧州主要株価指数が上昇したことからクロス円も底固い動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。米国の主要な経済指標の発表がないものの、米上院で追加経済対策法案が可決され、景気回復期待が高まったことや、ダウ平均株価が序盤から堅調な動きが続き、一時前週末比650ドル超上昇して取引時間中の最高値を更新したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、米長期金利の指標とされる米10年債利回が上昇一服となったものの、高水準が維持されたことから、ドルは対円で一時108.94まで上昇し、昨年6/8以来の高値を更新した。
(4)ドル/円は109円台を前にして上昇一服となったものの、終盤まで高値圏で底固い動きが続いた。一方、ユーロは対ドルで軟調な動きが続いて終盤に1.1845まで下落、昨年11/24以来の安値を更新した。
本日のトピックス
先週末6日に米上院で追加経済対策法案が可決され、米国の景気回復期待が高まったことから、米主要株価指数やドルが堅調な動きとなっており、東京市場でドル/円は9ヵ月ぶりに109円台を回復している。一方、ジョンソン英首相が、会見で英国の人口の3分の1以上が、新型コロナウイルスのワクチンの1回目の接種を済ませたと発表し、感染による死者数も減少が続いているとしたことが好感され、ポンドも底固い動きが続いている。引き続きドルとポンドの堅調な動きが続くのか注目される。
米国市場では、主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しいものの、本日から3日間米国債の入札(9日が3年債、10日が10年債、11日が30年債)が予定されており、米国債利回りの上昇が続く中で入札の結果が注目されている。入札結果を受けて、米国債利回りに動きがある場合には、ドルが敏感に反応する可能性も考えられる。