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2024-11-11 03:50:29

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2020年10月29日

マーケットトピックス 2020年10月29日

前営業日トピックス

東京市場では、欧米でコロナの感染が再び拡大したことを背景に、海外市場で主要株価指数が下落したことで投資家のリスク回避の動きが強まった流れを受けて、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、日経平均株価が下落したことも圧迫要因となった。その後、欧州時間に米株価先物市場でダウ先物が300ドル以上下落したことや、欧州主要株価指数が軒並み大幅下落となったこともあり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。ドル/円は、一時104.11まで下落し、9/21以来の安値を付けた。

米国市場では、欧米の主要株価指数が大幅下落となったことで、投資家のリスク回避の動きが強まり、安全資産とされるドルや円が買われた。さらに、ドイツやフランスのロックダウンなどの措置も加わり、ユーロはドルや円に対して下落した。ドルは、欧州通貨や資源国通貨に対して上昇したことから対円でも堅調な動きとなったが、その後ユーロやポンドがドルに対して値を戻す動きとなったこともあり、ドルは対円でも上値の重い動きとなった。

米株式市場では、欧米でコロナの感染拡大を背景に、景気回復への懸念が高まり、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。さらに、米大統領選を控えたポジション調整の売りが観測されたことも影響した。ダウ平均株価は、一時前日比965ドル安まで下落する場面もあり、943.24ドル安(-3.43%)で終了して7月下旬以来約3ヵ月ぶりの安値となった。一方、ハイテク株中心のナスダックは426.48ポイント安(-3.73%)で終了した。なお、ダウ平均とS&P500は今年最大の下落率となった。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円はギャップダウンして始まった。欧米で新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることで、経済の回復に影響が出るとの懸念を背景に、欧米の主要株価指数が下落したことが影響した。さらに、日経平均株価が下落して始まり、前日比150円超下落したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。一方、スポ末(スポット取引の決済が月末となる)であり、仲値公示にかけて実需のドル売りが観測されたことも、ドル/円の圧迫要因となった。

(2)午後には、欧州通貨が対円で一段の下落となり、ユーロ/円は一時9/28以来の安値となった。一方、ドル/円も連れ安となり、104.16まで下落した。その後、ドルは値を戻す動きとなったものの、米株価先物市場でダウ先物が300ドル超の下落となったことや、欧州主要株価指数が軒並み序盤から大幅下落となったことも影響し、ドル円・クロス円は一段の下げとなった。ドル/円は、一時104.11まで下落し、9/21以来の安値を付けた。

(3)米国市場では、欧米で新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、景気回復への懸念が高まったことを受けて、欧米の主要株価指数が大幅下落となり、投資家のリスク回避の動きからドルや円が買われた。さらに、ドイツやフランスのロックダウンなどの措置に関する報道も加わり、ユーロは対ドルで10/19以来、対円で7/17以来の安値を付けた。ドルは、欧州時間に対円で104.11まで下落したものの、欧州通貨や資源国通貨に対してドルが上昇したことから、対円でも104.45まで反発する動きとなった。

(4)ドイツのロックダウンの規模が限定的であることや、英国とEUの通商交渉が11月上旬にも合意に達する可能性との報道を好感して、ユーロやポンドなどの欧州通貨がドルや円に対して値を戻す動きとなったこともあり、ドルは対円でも上値の重い動きとなった。ただ、米主要株価指数が終盤まで下げ幅を拡大する動きとなったこともあり、クロス円は上値の重い動きが続いた。一方、カナダ中銀が政策金利の据え置きを決定したが、声明で低金利政策を2023年まで継続する、必要なら追加の緩和策の用意があるとの見解が示されたことを受けてカナダ・ドルは下落となり、対米ドルで10/7以来、対円7/31以来の安値となった。さらに、原油価格の大幅下落もカナダドルの圧迫要因となった。

本日のトピックス

本日、午後に日銀の金融政策決定会合の結果発表、黒田日銀総裁の会見が予定されており、欧州時間にはECB理事会の結果発表と、ECB総裁の会見が予定されている。ともに政策などの変更はないとの予想がコンセンサスとなっているが、マーケットの関心が高まっている新型コロナウイルスの感染再拡大による経済への影響に関する両総裁の見解が注目される。

米国市場では、第3四半期の米GDP、個人消費、新規失業保険申請件数などの発表が予定されており、いずれも改善が予想されている。GDP、個人消費は大幅改善が予想されているものの、すでに大幅改善は織り込み済みとみられている。ただ、インパクトの大きい数字であることから、予想通りの結果でも発表直後は過敏に反応する可能性も考えられる。

10/29の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

3Q GDP(前期比年率)

GDPは、一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの付加価値の額を合計したもので、国内の経済規模を測るための指標の一つ。GDPの伸び率は、経済成長率を表す指標として重要視されている。そして、個人消費はGDPのおよそ7割を占めることから、構成指数の中では特に重要視されている。
32.0% -31.4%
第2四半期は、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、経済活動が停止となった影響で記録的な大幅マイナスとなった。第3四半期には経済活動が再開されるなど、各経済指標も最悪期からの改善が続いていることに加え、前期からの反動もあり、大幅なプラスが予想されている。
21:30 米国

新規失業保険申請件数(10/24までの週)

新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
78.0万件 78.7万件
前回は市場予想を上回る減少、一方の失業保険継続受給者数も予想以上の減少となり、1,000万人を下回る結果となったが、依然として改善は緩やかであることが示された。今回も両指標とも減少が予想されており、すでに減少は織り込み済みであることから、反応は限定的だろう。
23:00 米国

9月中古住宅販売仮契約(前月比)

中古住宅販売仮契約は、全米不動産業者協会が発表する中古住宅販売の仮契約を指数化したもの。2001年を100として表す。仮契約は通常1-2ヵ月以内に本契約に移行するため、仮契約指数は中古住宅市場の先行指数とされる。
3.0% 8.8%
前回は市場予想を上回る伸びとなり、4ヵ月連続の増加となった。指数ベースでは過去最高となり、住宅市場の堅調さが示される結果となった。一方、前年比ベースでは、2010年4月以来の高水準となった。今回も前月からのプラスが予想されており、5ヵ月連続の増加で過去最高を更新するのか注目されている。
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