前営業日トピックス
東京市場では、前週末の米雇用統計が良好な結果だったことを受けて、ドルは主要通貨に対して底固い動きとなった。さらに、日経平均株価が下落して始まったものの、下げ一服後は反発してプラス圏まで上昇したことで、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。しかし、その後は株価が再びマイナス圏まで下落したこともあり、上値の重い動きとなった。欧州市場では、主要株価指数が堅調な動きとなったこともあり、底固い動きとなった。
米国市場がLabor Day(レイバー・デー)で休場だったことから市場参加者が少なく、ドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きが続いた。その中で、トランプ大統領が新型コロナウイルスのワクチンは10月に準備が整う可能性と発言したこともあり、ドルは底固い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前週末の米雇用統計が比較的良好な結果となったこともあり、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。日経平均株価が下落して始まったものの、プラス圏まで上昇したこともあり、仲値公示にかけてドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)仲値通過後は上値の重い動きとなり、さらに日経平均株価が再びマイナス圏で推移したこともあり、上値の重い動きとなった。ただ、米国市場が休場となることもあり、積極的な売買が手控えられ、ドルは狭いレンジ内の動きとなった。一方、6日に英国の首席交渉官が、EUとの通商協定について、合意がないまま現状の経済関係が今年末に終了することは恐れていないとし、英国側として譲歩しない姿勢を強調したことが材料視され、ポンドは序盤からドルや円に対して軟調な動きとなった。
(3)欧州市場では主要株価指数が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ただ、米国がLabor Day(レイバー・デー)の祝日で、株式・債券市場が休場だったことから、市場参加者が少なくドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きとなった。その中で、トランプ大統領が新型コロナウイルスのワクチンが10月に準備が整う可能性と発言したこともあり、ドルは底固い動きとなった。一方、ポンドはドルや円に対して下落が続き、対ドルで8/26以来、対円で8/25以来の安値を更新した。なお、カナダ市場はLabor Day(レイバー・デー)、ブラジル市場も独立記念日のため休場だった。
本日のトピックス
欧州時間には、ドイツの貿易収支、ユーロ圏のGDP(確報値)の発表が予定されており、ユーロ圏経済の先行きを見る上で注目されている。一方、EUと英国の自由貿易協定を巡る交渉の先行き不安を背景に、ポンドはドルや円に対して下落が続いており、引き続き上値の重い動きが続くのか注目したい。特に、本日から10日までEUと英国の通商協議が予定されていることから、協議の行方に注目したい。
3連休明けの米国市場だが、主要な米国の経済指標の発表もなく、新規材料に乏しいことから、限定的な動きが予想されている。ただ、連休前には株式市場で大きな動きとなっていたこともあり、連休明けの株式市場の動きが注目される。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ポンド/円は、2/26以来の高値となった142.71から上昇が一服して軟調な動きとなっており、一目均衡表の基準線を下抜ける動きとなっています。ここから一段の下落となるのか、再び底固い動きとなるのか注目されています。
現状では、トレンドライン近辺で推移しており、ここを完全に下抜けるかどうかも注目されます。一方、オシレーターのMACDでは、両線がクロスして下向きとなっており、ここからさらに乖離幅が拡大するようなら、目先の軟調を示唆する形状となることから注目です。
上値のポイントは、一目均衡表の基準線の140.26、次いで転換線の141.16近辺となります。一方、一段の下げとなる場合には、138.26を目指す展開も考えられます。