前営業日トピックス
前日の海外市場で発表された米雇用統計が良好な結果となったものの、米国の新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多を記録したこともあり、上値が重くなった海外市場の動きを引き継ぎ、序盤からドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。午後に入り、一時160円超上昇していた日経平均株価が上げ幅を縮小したことや、東京都の新型コロナウイルスの感染者数が124人と発表されたことも嫌気され、ドル円・クロス円は上値の重い動きととなった。
米国市場では米国の独立記念日の振り替え休日で主要市場が休場となり、新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は小動きの展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場では、米雇用統計が良好な結果となったものの、感染再拡大した分のデータは含まれていないことから、労働市場への不透明さが残っており、東京市場では序盤から軟調な動きとなった。日経平均株価が上昇して始まり、一時前日比166円の上昇となり、ドル円・クロス円も底固い動きとなったものの、イベント終了後で週末であることに加え、米国市場が休場となることもから、積極的な売買が手控えられ、上値は限定的だった。
(2)午後には、東京都で新型コロナウイルスの1日の感染者数が新たに124人になったと発表されたこともあり、日経平均株価が上昇幅を縮小し、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。さらに、フランスのフィリップ首相が辞任との報道を受けて、ユーロはやや上値の重い動きとなった。
(3)上昇して始まった欧州主要株価指数がマイナス圏に落ち込み、下げ幅を拡大したことから、ユーロやポンドなどののクロス円は上値の重い動きとなった。その後、米国市場では米国の独立記念日(4日)の振替休日で主要市場が休場となり新規材料に乏しい中、市場参加者も少なくドル円・クロス円は限定的な動きが続いた。特に、ドル/円は上下5銭と狭いレンジ内の動きとなった。
本日のトピックス
今週も新型コロナウイルスの感染者数の増減に一喜一憂する動きとなる可能性も考えられる。日本で新規の感染者数が再び増加しており、米国でも新規感染者数が過去最高を更新するなど、経済活動の再開が進んでいたが、一部で再び営業停止となる店舗などもあり、懸念が広がっている。さらに、休場明けの米国市場では、6月の米ISM非製造業景況指数の発表が予定されており、サービス業の景気の拡大・縮小の判断基準である50を上回るかどうかが注目されている。
7/6の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
6月ISM非製造業景況指数
ISM非製造業景況指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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50.0 | 45.4 |
前回は市場予想を上回る結果となり、2009年3月以来の低水準となった4月の結果から改善した。ただ、景気拡大縮小の判断基準となる50を2ヵ月連続で下回っており、懸念が残っている。今回は、さらに改善が予想されており、50を上回る改善となるのか注目される。 |