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2024-11-13 22:05:36

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2020年6月29日

マーケットトピックス 2020年6月29日

前営業日トピックス

米国で新型コロナウイルスの感染再拡大に対する懸念などを背景に、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。取引の決済日が月末・半期末となることから、仲値公示近辺までは実需のドル買いが観測されものの、仲値公示通過後は満期を迎えるオプションの思惑などもあり上値の重い動きとなった。午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大し、前日比320円超上昇したものの、反応は限定的だった。欧州市場では、ドル円・クロス円は軟調な動きとなり、特にポンドは主要通貨に対して軟調な動きとなった。

米国市場では、欧州時間の軟調な流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、ロンドンフィキシングに向けて円売り・ドル買いが観測されたことから、ドル/円は欧州時間に付けた106.80から107.36まで上昇した。しかし、新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることや、米中対立に対する懸念が高まったことを背景にリスク回避の動きが強まり、米主要株価指数が軒並み下げ幅を拡大し、ドル円・クロス円も上値の重い動きとなった。ただ、ユーロは対ポンドで3ヵ月ぶりの高値を付け、ドルや円に対しても堅調な動きとなった。

米株式市場では、ダウ平均株価が序盤から軟調な動きが続き、一時前日比774ドル安まで下落した。その後上げ幅を縮小し、730ドル安(-2.84%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは259ポイント安(-2.59%)で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)前日の海外市場の軟調な流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。日経平均株価が上昇して始まったものの、本日は実質的な四半期末、海外の半期末にあたることから、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたものの、満期を迎えるオプション(ドル売り)の思惑などもあり、値動きは小幅にとどまった。

(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大し、一時前日比329円高まで上昇したものの、為替市場への影響は限定的だった。新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念が高まっていることや、米株価先物が下落していることも圧迫要因となり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。一方、英国のEUの貿易協定交渉の先行き不透明感を背景にポンド売りが優勢となり、ポンドは対ユーロで3/26以来の安値まで下落、対ドルでは5/29以来の安値となった。

(3)米国市場では、欧州時間の軟調な流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。序盤に発表された米個人支出が過去最大の伸びとなったものの、個人所得がマイナスとなったこともあり、反応は限定的だった。その後、ロンドンフィキシングに向けて円売り・ドル買いが観測されたことから、ドル/円は欧州時間に付けた106.80から107.36まで上昇した。

(4)新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることを背景に、テキサス州やフロリダ州で一部の飲食店での営業停止や入店制限を強化する方針が示されたことや、香港問題に関する対中制裁法案が前日に米上院で可決されたことで、米中対立に対する懸念が高まったことも影響し、リスク回避の動きから米主要株価指数が軒並み下げ幅を拡大した。これを受けて、ドル円・クロス円も上値の重い動きとなった。ただ、ユーロはロンドンフィキシングに向けた円売りを受けて対円で堅調な動きとなり、さらに対ポンドで3ヵ月ぶりの高値を付けたこともあり、ドルや円に対しても堅調な動きが続いた。

本日のトピックス

米国では、新型コロナウイルスの感染者数が再び増加しており、一部ではレストランの入店制限の強化や、バーなどでのアルコール類の提供停止を発表した州もあり、警戒感が高まっている。日本でも首都圏で感染者数が増加するなど、各国で感染者数の再増加に対する懸念が高まっており、今後さらに感染者数の拡大が続く場合には、経済への懸念が高まる可能性も考えられる。

マーケットでは、株式市場が敏感に反応しており、先週末の米国市場の影響を受けて、本日の日経平均株価も序盤から軟調な動きとなっている。そのため、海外市場でも感染者数の動向、それを受けた株式市場の動きには注目したい。

米国市場では、5月中古住宅販売仮契約の発表が予定されているが、反応は限定的だろう。ただ、7/2に米雇用統計の発表など、明日から主要な経済指標の発表が続くことから、本日の米国市場では、感染者数が拡大するなど懸念要因が高まらないようなら、様子見ムードが強まる可能性も考えられる。

6/29の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
23:00 米国

5月中古住宅販売仮契約(前月比)

中古住宅販売仮契約は、全米不動産業者協会が発表する中古住宅販売の仮契約を指数化したもの。2001年を100として表す。仮契約は通常1-2ヵ月以内に本契約に移行するため、仮契約指数は中古住宅市場の先行指数とされる。
18.9% -21.8%
前回は市場予想を下回り、2010年5月以来の大幅な下げ幅となった。4地区すべてで大幅なマイナスとなり、特に北東部が大きな下落幅となった。今回は、3月と4月が大幅な低下となった反動で上昇が予想されており、予想通りの結果なら過去最大の上昇幅となる。
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