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2024-11-13 17:45:30

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2020年4月28日

マーケットトピックス 2020年4月28日

前営業日トピックス

週明けの東京市場では、日経平均株価が上昇して始まったことが好感され、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。さらに、実需のドル買い・円売りが観測されたことも下支え要因となった。その後、日銀が金融緩和の強化を決定したものの反応は限られ、日経平均株価の上昇が続いたことなどもあり、クロス円は堅調な動きが続いた。しかし、ドルが主要通貨に対して下落したこともあり、対円でも軟調な動きが続いた。

世界各地で新型コロナウイルスの感染拡大の抑制措置が和らぎ始めており、投資家のリスク回避の動きが後退していることから、ドルは欧州時間から主要通貨に対して軟調な動きとなった。ドル/円は、米国市場序盤に107.00まで下落したものの、この近辺では値頃感の買い戻しが入ったことや、米国債利回りの上昇も加わり、底固い動きとなった。さらに、米主要株価指数が上昇したこともあり、ドル/円は107.35まで値を戻すなど、終盤まで底固い動きが続いた。

米株式市場では、ダウ平均株価が序盤から堅調な動きが続き、終盤に前日比431ドル高まで上昇した。引けにかけてやや上げ幅を縮小したものの、358ドル高で終了し、4営業日続伸となった。一方、ハイテク株中心のナスダックは95ポイント高で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)週明けで新規材料に乏しい中、日経平均株価が序盤から上昇して始まったことが好感され、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、日本市場が29日に休場となることから事実上の月末最終取引日となり、月末関連の実需のドル買い・円売りも観測され、ドル/円は一時107.62まで上昇した。しかし、仲値通過後にドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、やや上値の重い動きとなった。

(2)午後に入り、日銀が国債の無制限購入や、社債、CPの買い入れ増額など金融緩和の強化を決定したものの、日銀の金融政策の限界への思惑などを背景に円が買われ、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きとなった。その後、日経平均株価が上げ幅を拡大する動きが続き、終盤に一時前週末比557円高まで上昇したことから、クロス円は堅調な動きとなった。しかし、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなったこともあり、ドル/円は107.11まで下落した。

(3)世界的に新型コロナウイルスの感染拡大の抑制措置が和らぎ始めていることを背景に、投資家のリスク回避の動きも後退したことで、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。米国市場では、主要な米経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、ドル/円は序盤に107.00まで下落し、4/15以来の安値となった。しかし、この近辺では値頃感の買い戻しが入ったことや、米国債利回りの上昇も加わり、ドル/円は107.35まで値を戻した。一方、オーストラリアの一部地域で新型コロナウイルスの感染拡大による抑制策を緩和すると発表したことが好感され、豪ドルは円やドルなどの主要通貨に対して堅調な動きとなり、対円で3/6以来、対ドルでは3/12以来の高値を付けた。

(4)米国各地で制限措置が緩和されていることや、米主要株価指数が上げ幅を拡大したこともあり、ドルは終盤まで主要通貨に対して底固い動きが続いた。

本日のトピックス

世界各地で新型コロナウイルスの感染拡大の抑制措置が緩和され始めており、リスク回避の動きがやや和らぎ、株式市場などでは堅調な動きも見られる。ただ、依然として慎重な姿勢も続いており、楽観的な見方にはなり難い状況である。

米国市場では、本日からFOMCが始まり、明日の結果発表とパウエルFRB議長の会見が予定されており、様子見の展開も考えられる。その中で、4月の米消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数の発表が予想されており、いずれも大幅な悪化が予想されている。マーケットでは織り込み済みであるものの、消費者信頼感指数では、4月時点での現在と半年後の景況感、雇用、所得に関して消費者がどのよう見ているのかが示されることから、結果が注目される。特に、失業保険申請件数の大幅増加など、雇用関連の悪化が目立っていることから、消費者がこの点をどう見ているのかが注目される。

一方、米大手企業の決算発表(キャタピラー、フォード、アルファベット、スターバックス、BP、HSBC)も予定されており、株式市場の動きにも注目したい。

ドル/円は、107.00近辺で底固い動きとなっていることから、107円台を維持できるのか注目されている。一方、昨日3/6以来の高値を付けた豪ドル/円は、69.59を上抜けて3/9に開けた窓を埋めることができるのか注目されている。

4/28の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
23:00 米国

4月リッチモンド連銀製造業指数

リッチモンド連銀製造業指数は、米国の12連邦準備銀行の1つであるリッチモンド地区連銀が発表している製造業指数。1993年から算出が開始されており、NY連銀、フィラデルフィア連銀が発表する指数と合わせて製造業の景況を確認できる。管轄はウェストバージニア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州、メリーランド州、ワシントンDCなど。管轄地域は米国内生産の9.1%を占める。
-40 2
前回は市場予想を上回り、2月のマイナスからプラスへ改善した。受注、雇用などが悪化したことが圧迫要因となった。今回は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大幅な悪化が予想されており、予想通りの結果なら、2009年3月以来の大幅なマイナスとなることから、結果が注目される。
23:00 米国

4月消費者信頼感指数

消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
87.9 120.0
前回は市場予想ほど悪化しなかったものの、2017年9月以来の低水準となった。企業の活動停止やレイオフが拡大する前のデータだったことから低下は限定的だった。現況指数は昨年11月以来、先行き指数は2016年10月以来の低水準となった。今回は、急拡大したレイオフなどの影響が色濃く表れると予想されており、予想通りの結果なら、2014年6月以来の低水準となるが、一部では、予想以上の悪化も指摘されている。

本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート 

ドル/円は、一目均衡表の転換線近辺で上値が抑えられる動きが続いており、高値を切り下げる展開が続いています。一目均衡表の雲上限近辺まで到達しており、ここから雲を下抜けて一段の下げとなるのか、雲上限ラインに沿って底固い動きが続くのか注目されています。

相場の方向性を示すとされる一目均衡表の基準線は、上昇後横ばいが続いており、それに合わせてドル/円もやや横ばいが続いています。本日の基準線は109.316に位置していますが、明日29日には109.297、30日に109.100、1日には108.279まで低下します(上記の数字は106.921を下回らない場合の数字、下回る場合には上記を上回る低下となります)。そのため、このタイミングでのドル/円の軟調な動きには注意です。

目先の下値のポイントは、(1)107.060(雲上限、明日は107.414に上昇) (2)106.921(下値サポート) (3)106.720(雲下限ライン)。
上値のポイントは、(1)107.539(転換線、明日は横ばい) (2)107.621(27日高値) (3)108.083(直近高値)

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