前営業日トピックス
東京市場では、新規材料に乏しい中、日経平均株価が上昇して始まったことを好感し、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、一時110.22まで上昇したものの、その後は上値の重い動きが続いた。欧州時間には、欧州主要株価が下落して始まったこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなり、ドル/円は110.11まで下げたものの、下値は限定的で狭いレンジ内に留まっている。
米国市場では、キング牧師の生誕記念の祝日のため、株式市場や債券市場が休場となっており、ドル円・クロス円は全般的に狭いレンジ内の動きが続いた。なお、米仏は年末までは報復関税を賦課しないことで合意との報道を受けて、ユーロはドルや円などに対して底固い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ドル/円は、一時110.22まで上昇し、前週末の海外市場の高値である110.21を上回った。
(2)五・十日で実需のドル売り・円買い観測もあり、仲値公示にかけてドル円・クロス円は上値の重い動きとなったが、新規材料に乏しく小動きの展開が続いた。欧州時間序盤には、欧州の主要株価指数が軟調な展開で始まったことから、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きとなった。一方、英財務相がEU離脱後の通商問題に関して、EUのルールに従うつもりはないと発言したとの報道を受けて、ポンドは下落。ポンド/円はアジア時間序盤に付けた143.36から142.81まで下落した。
(3)キング牧師の生誕記念の祝日で、米国の株式、債券、商品市場などが休場となり、新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は小動きとなった。特に、ドル/円は10銭未満の狭いレンジ内の動きだった。終盤には、フランスのマクロン大統領とトランプ米大統領が年末までは報復関税を賦課しないことで合意との報道を受けて、ユーロはドルや円などに対して底固い動きとなった。ユーロ/ドルは1.1077から1.1098まで上昇、ユーロ/円は1週間ぶりの安値となる122.04から122.26まで上昇した。
本日のトピックス
欧州時間には、ドイツと欧州の1月のZEW景況感調査の発表が予定されており、結果を受けて比較的動きが出ることが多い指標であることから注目したい。ドイツの現状指数はここ2ヵ月改善が見られている。さらに、本日から世界経済フォーラム(ダボス会議)が始まり、トランプ大統領の発言が注目されている。過去にトランプ大統領は「弱いドルは貿易上米国の利益になる」などドル安誘導発言をしていることもあり、大統領選を控える中で発言の内容が注目されている。
米国市場では休場明けだが、主要な米国の経済指標の発表予定もなく、新規材料に乏しいことから限定的な動きが予想される。ただ、最高値更新が続く株式市場で引き続き堅調な動きが続く場合には、ドル円・クロス円は底固い動きとなる可能性も考えられる。
一方、日本時間0時頃にカーニー英中銀総裁の発言も予定されており、最近の経済指標の悪化を背景に、月末の英金融政策委員会での利下げ観測が高まっていることから、発言の内容が注目される。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ブラジル・レアル/円は、一目均衡表の基準線・転換線のクロス、遅行スパンの価格帯下抜け、雲の下抜けとなり、一目均衡表では三役逆転の弱気シグナルとなっています。ここから一段の下落となるのか、引き続き底固い動きが続くのか注目されます。
オシレーターのMACDでは、両線下向き継続中で、先行するラインがゼロポイントを下抜けています。遅行するラインもゼロポイントを下抜ける場合には、軟調な動きの継続のシグナルとなることからこちらの動きにも注目です。
下値のポイントは25.982、次いで25.409と考えられ、25.409を下抜ける場合には、25.117が下値目標の計算値となります。一方、上値のポイントは上昇する一目均衡表の雲下限ライン近辺となります。次いで横ばいが続く雲上限ラインの26.369、基準線の26.574がポイントとなります。
気まぐれ投資コラム
ブラジル・レアル/円、朝方の動きに注目
ブラジルの経済成長の低迷と低金利がブラジル・レアルを圧迫したことを受け、ブラジル中銀は昨年8月以降レアル防衛に向け市場介入を実施しています。昨年末からの再び軟調な動きとなっており、引き続き市場介入を実施しているとの見方があります。
時間足ベースのブラジル・レアル/円のチャートを見ると、このところ決まった時間帯(日本時間の朝方4時から6時)に反発が見られます。大きく下げた後やこの時間帯の動きに注目です。