前営業日トピックス
東京市場が休場の中、中東情勢の緊張を背景に比較的安全な通貨とされる円が買われ、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
米国市場では、中東情勢の緊迫化を背景に欧州時間にドル/円が107.91まで下落した流れが一服し、序盤は108.27まで値を戻した。しかし、昨年12月の米ISM製造業景況指数が10年半ぶりの低水準となったことや、中東の地政学的リスクが米景気の先行き見通しを悪化させるとの見方を背景にドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米株式市場では、ダウ平均株価が序盤から大幅下落となり、一時前日比368ドル安まで下落した。その後、下げ幅を縮小したものの233ドル安で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは71ポイント安で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場が休場の中、トランプ米大統領の指示を受けた米軍によるイラクでの空爆で、イランの革命防衛隊の司令官が殺害されたことが材料視され、米国とイランの緊張が高まるとの見方を背景に、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、欧州主要株価指数が下落して始まったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続き、ドル/円は107.91まで下落した。
(2)投資家のリスク回避の動きが強まったことで、ドル円・クロス円が下落した流れが一服し、米国市場ではドル/円が108.27まで値を戻すなど底固い動きが先行した。しかし、昨年12月の米ISM製造業景況指数が10年半ぶりの低水準となったことや、米主要株価指数が軒並み下落したことに加え、中東の地政学的リスクが米景気の先行き見通しを悪化させるとの見方を背景にドル円・クロス円は軟調な動きとなり、ドル/円は一時107.84まで下落し、昨年10/10以来の安値を付けた。
本日のトピックス
日本市場が休場明けとなるが、中東情勢の緊張を背景に、日経平均株価も大きく下落して始まったこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続く可能性が考えられる。米国市場では、主要な米経済指標の発表がないことから、引き続き中東情勢を意識した動きが続く可能性が考えられる。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ドル/円は、下値のポイントである108.43を下抜け、一目均衡表の雲も下抜けています。現状では、やや値を戻していますが、雲下限ライン近辺でやや上値の重い動きとなっています。ここから雲の中の展開となるのか、上値が抑えられ再び下げに転じるのか注目です。
上値のポイントは、雲下限ライン近辺と考えらます。雲下限ラインは、本日108.081に位置していますが、明日以降は108.110となります。
下値のポイントは、直近安値の107.77、その次は下値目標の計算値である107.60近辺がポイントとなります。
気まぐれ投資コラム
今年のドル/円の値幅は大きくなる?
干支の相場格言では、ねずみ・繁栄、うし・つまずく、とら・千里を走り、うさぎ・跳ねる、たつ・み・天井、うま・尻下がり、ひつじ・辛抱、さる・とり・騒ぐ、いぬ・笑い、いのしし・固まるとよく言われており、今年の干支である“ねずみ(子)”は『繁盛』であることから、比較的動きのある年と言われています。一方、昨年の干支の“いのしし(亥)”は『固まる』であり、やや値動きに乏しい年とされています。
下の表は1983年以降の亥年と子年のドル/円の変動幅(終値−始値)を比較したものです。亥年はやや動きが小さいものの、子年は大きな動きとなっているのが見て取れます。格言やデータから、今年は比較的大きな動きとなる可能性も考えられます。
※出所:データを基にSBILMが作成