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2024-11-07 00:25:09

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2019年10月11日

マーケットトピックス 2019年10月11日

前営業日トピックス

東京市場では、前日までの米中次官級の通商協議では進展がなかったとの報道を受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、米政府が一部米企業にファーウェイへ供給を許可するとの報道が流れたこともあり、米中の閣僚級通商協議が前進するとの期待から、ドル円・クロス円は一転して堅調な動きとなった。さらに、下落していた日経平均株価がプラス圏に反発したことや、米国債利回りの上昇も加わり、ドル/円は107.77まで上昇した。ただ、米中通商協議の先行きは不透明との見方も根強く、その後は上値の重い動きが続いた。
米国市場では、ワシントンで米中閣僚級の通商協議が始まり、通商協議への進展期待を背景に、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、トランプ大統領が中国劉鶴副首相と会談すると発言したことも加わり、ドル円・クロス円は一段の上昇となった。ドル/円は1107.97まで上昇し、10/1以来の高値を付けた。
米株式市場では、ダウ平均が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比257ドル高まで上昇した。その後は上げ幅を縮小し、150ドル高で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、47ポイント高で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)前日まで行われていた米中の次官級通商協議では、主要議題に進展がなかったとの報道を受けて、時間外取引で米株価先物が大幅下落となり、ドル円・クロス円も下落となった。ドル/円は、海外市場終値の107.48から107.04まで下落した。

(2)米国は、中国との部分的な合意の一環として通貨合意を検討との関係者の発言が報道されたことから、ドル円・クロス円は安値から反転した。さらに、米政府が一部米企業に中国通信機器大手のファーウェイへ供給許可との報道を受けて、一時前日比147円安まで下落していた日経平均株価がプラス圏に上昇したことや、米10年債利回りが1.5443%から1.5940%まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は107.77まで上昇し、10/2以来の高値を付けた。

(3)上昇一服後は、上昇していた日経平均株価や時間外取引の米10年債利回りが失速したこともあり、やや上値の重い動きとなった。さらに、米中通商協議の先行きは不透明との見方が根強いことも圧迫要因となった。

(4)ワシントンで米中閣僚級の通商協議が始まり、協議進展への期待感からドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、トランプ大統領が中国劉鶴副首相と会談すると発言したことも加わり、米中通商協議の部分合意への期待が高まり、ドル円・クロス円は一段の上昇となった。ドル/円は107.97まで上昇し、10/1以来の高値となった。一方、ジョンソン英首相とアイルランド首相が合意への道筋が一致したとの報道を受けて、英国のEU離脱をめぐる国境問題解決への期待感が高まり、ポンドは主要通貨に対して上昇した。ポンドは対ドルで9/25以来、対円で9/24以来の高値を付けた。

雨宮副総裁
・市場の機能度・流動性、金融政策の実効性に影響与える要素
・金融緩和進める中、企業の資金需要は増加している
・企業部門の貯蓄超過幅が縮小してきている

ロス米商務長官
・米中が合意できるか予測は非常に困難
・中国とのいかなる合意も執行が重要
・米国は中国との合意を望んでいる

安倍首相
・財政政策は非常に重要
・懸念顕在化すれば躊躇なくマクロ政策で対応

トランプ米大統領
・11日に中国の劉鶴副首相と会う
・米中協議はうまくいっている、協議は明日も継続

ダラス連銀総裁
・市場の金利水準は利下げ前の政策金利が高すぎると示唆していた
・世界経済の成長鈍化が懸念
・今年の米GDP成長率は2.1%を予測

本日のトピックス

10/10-11の日程でワシントンにて米中閣僚級の通商協議が開催されているが、前日の海外市場では、トランプ米大統領がホワイトハウスで中国副首相と会談すると発言したことや、中国側の前向きな交渉姿勢が報じられたこともあり、米中通商協議の進展期待が高まっている。協議終了後には声明や合意内容が明らかにされるとみられ、妥協点が見いだせるか注目されている。特に、来週10/15から2500億ドル分の中国製品に関して、制裁関税の5%引き上げが予定されており、発動回避となれば、週明けの相場にも影響する可能性が考えられる。ただ、引き続き報道などで一喜一憂する可能性もあり、注意も必要だろう。

10/11の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

9月輸入物価指数(前月比)

輸入物価指数は、輸入時の価格を指数化したものであり、特に、他の物価関連の指標と同様に国内のインフレ動向の先行指標の一つとして注目される経済指標。ただ、輸入時ということで、原油相場や為替相場の影響を受ける傾向にある。
0.0% -0.5%
前回は市場予想と一致し、2ヵ月ぶりのマイナスとなった。食料・飲料品が4ヵ月連続のマイナスとなったことや、石油、資材が大幅マイナスとなったことが影響した。今回は横ばいが予想されているが、前年比は5ヵ月連続のマイナスが続いており、改善傾向が示されるのか注目。
23:00 米国

10月ミシガン大学消費者信頼感指数

ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
92.0 93.2
前回の確報値は市場予想を上回り、2016年10月以来の低水準となった8月から上昇した。ただ戻りは限定的であり、貿易問題などの懸念が影響していると見られている。今回の速報値では、9月の確報値からの低下が予想されており、予想通りの結果なら、貿易問題などのリスクが根強いことが意識される可能性もあるだろう。
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