前営業日トピックス
東京市場では、日本の主要な経済指標の発表がなかったことや、米国市場が休場となることから、積極的な売買が手控えられ、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開が続いた。一方、日経平均株価は、序盤に前日比117円高まで上昇したものの、その後は上げ幅を縮小し、比較的狭いレンジ内の動きが続いた。
米国が独立記念日の祝日で主要市場が休場だったことに加え、米雇用統計の発表を控えていることから、全般的に薄商いで限定的な動きが続いた。米国市場では、ドル/円は107.76から107.83、ユーロ/円は121.54から121.68での狭いレンジ内の動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米国市場の休場や、米雇用統計の発表を控えていることから、積極的な売買が手控えられ、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。日経平均株価は、序盤から100円以上の上昇となったが、その後は上げ幅を縮小したこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。しかし、東京市場のドル/円は107.70から107.84、ユーロ/円は121.28から121.7と、狭いレンジ内の動きが続いた。
(2)米国が独立記念日の祝日で主要市場が休場となったことに加え、米雇用統計の発表を控えていることから、全般的に薄商いで限定的な動きが続いた。米国市場でのドル/円は、107.76から107.83での狭いレンジ内の動きとなった。一方、ユーロは、ECBの緩和期待の高まりを背景に、ドイツ10年債が過去最低の0.4119%まで低下したことを受けて、ドルや円に対して下落する場面もあったが、その後はドイツ10年債が持ち直したこともあり、底固い動きとなった。
また、シリア向けの原油を積んだイランの石油タンカーを英海兵隊がEUによる制裁違反として拿捕、これにイランが強く反発したとの報道を受けて、中東の地政学的なリスクが意識されて、避難通貨としてスイス・フランが買われ、ドルや欧州通貨に対して上昇した。
本日のトピックス
米国市場が休場明けとなることや、米雇用統計を控えていることから限定的な動きが考えられる。注目の米雇用統計では、前回失業率が49年ぶりの低水準を維持したものの、非農業部門雇用者数が予想を大きく下回り、2月以来の低い伸びとなった。今年の平均は16.4万人まで低下、昨年の平均である22.3万人を大きく下回っており、雇用の鈍化ペースが顕著で、景気の弱さが示唆されたとの見方も出ている。今回は、失業率が横ばいで、49年ぶりの低水準が維持されると予想されており、非農業部門雇用者数は前回からの改善が予想されている。ただ、7/3に発表されたADP雇用統計、ISM非製造業景況指数の雇用指数がともに低下していることから、非農業部門雇用者数も予想通りの改善は難しいとの見方も出ており、結果が注目される。
7/5の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
6月雇用統計
雇用統計は、米国の失業率と就業者数を中心に雇用に関する10数項目が発表され、米国の雇用情勢を示す重要な経済指標である。また、非農業部門就業者数が重視され、製造業の就業者数にも注目されている。なお、雇用統計は、個人所得や個人消費動向にも影響を与え、米国の経済・金融政策の変更のきっかけとなることも多い。
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前回、失業率は市場予想と一致し、49年ぶりの低水準を維持した。しかし、非農業部門雇用者数は市場予想を大きく下回り、2月以来の低い伸びとなった。これを受けて、今年の平均は15.1万人となり、昨年の平均の22.3万人を大きく下回り、雇用の鈍化ペースが示された。今回は、失業率は引き続き横ばいが予想されており、非農業部門雇用者数は前回から改善すると予想されている。特に、ADP雇用統計の悪化もあり、結果が注目されている。 |
気まぐれ投資コラム
チャートツール その3 フィボナッチ・ファン
フィボナッチ・ファンは、3本の線(38.2%・50.0%・61.8%)で構成されており、ポイントの見方は、フィボナッチ・リトレースメントと同じです。フィボナッチ・ファンのライン上がサポートやレジスタンスのポイントとなることが多く、特に61.8%のライン(3つ目のライン)が重要視されており、トレンド変換のシグナルと見ることが多いです。
余談ですが、トレンドラインと修正ラインの場合も3本目を抜けるとトレンドの展開となることが多く、ファン理論では、三つ目のトレンドをブレイクする場合には、現行のトレンドからの転換を示すとされています。この点から、フィボナッチ・ファンでも3つ目のポイントとなる61.8%が重要とされています。
チャート2は、現状のドル/円のチャートです。フィボナッチ・ファンのアイコンをクリックし、高値の@に続き安値Aをクリックすると、フィボナッチ・ファンが描画されます。直近は、38.2%近辺で上値の重い動きとなっていますが、ここを上抜けて相場の流れの転換に向かうのか注目されます。
※出所:FX総合分析チャート
※出所:FX総合分析チャート