前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の堅調な流れを受けて、序盤から底固い動きとなった。日本や中国などアジア株が上昇したことや、米長期金利の上昇も加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表された米製造業関連など、米経済指標が冴えない結果となったことを受けて、ドルはやや上値の重い動きとなった。また、序盤に200ドル以上上昇していたダウ平均株価がマイナス圏まで下落したことも影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなる場面もあった。その後、クドロー米国家経済会議委員長が米中通商協議はかなり進んでいると発言したことや、米10年債利回りが上昇したことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)海外市場の堅調な動きを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。そして、機関投資家など実需筋のドル買いも観測され、仲値公示を挟んで堅調な動きとなった。更に、中国製造業PMIが市場予想を上回る結果となったことを受けて、豪ドルが上昇したことも、ドル円や他のクロス円に波及した。ただ、節目の50を3ヵ月連続で下回ったこともあり、上値は限定的となった。
(2)日経平均株価や、中国株が堅調な動きとなったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、ドル/円は112円台手前で失速するなど、やや上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では序盤に発表された米製造業PMIが2017年8月以来1年半ぶり、ISM製造業景況指数が2016年11月以来2年3ヵ月ぶりの低水準となったことや、ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を下回る結果となったことを受けて、ドルはやや上値の重い動きとなった。
(4)ロンドン・フィキシングに向けたドル買い観測に加え、クドロー米国家経済会議委員長がインタビューで米中通商協議はかなり進んでいるとの見解を示したことを受けて、ドル買い・円売りが加速した。さらに、米10年債利回りが2.725%から2.764%まで上昇したことも材料視され、ドル/円は一時112.08まで上昇し、昨年12/20以来高値を更新した。
本日のトピックス
先週末の海外市場では、ドル/円が一時昨年12/20以来の112円台乗せとなったことから、週明けの動きが注目される。東京市場序盤ではやや上値の重い動きとなっているが、再び112円台乗せとなり、一段の上昇となるのか、達成感から一服となるのか注目される。
米国市場では、主要な経済指標の発表がないことや、週末に米雇用統計の発表を控えて、明日から関連性の高い経済指標の発表が続くこともあり、様子見からやや限定的な動きを予想する向きもある。ただ、新規材料に乏しい中では、株価や米国債利回りの動きに反応する可能性もあることから、それぞれの動きにも注目したい。