前営業日トピックス
東京市場では、序盤から日経平均株価が堅調な動きとなり、午後には前週末比500円以上の上昇となったことが好感され、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、110.65まで上昇し、年初来高値を更新した。その後は、上昇していた米長期金利も一服しており、やや上値の重い動きが続いた。
米国市場では、米JOLT求人件数が統計開始以来の最高となったことを受けて、ドルは堅調な動きとなった。さらに、トランプ米大統領が、米政府機関の再閉鎖の可能性は少ないと発言したことや、米中通商協議の期限を3/1以降に延長する可能性を示唆したことも改めて材料視されたほか、米主要株価指数が軒並み大幅上昇となったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)休場明けの東京市場では、米中通商協議に対する楽観的な見方を背景にドル買いが先行した。また、仲値公示にかけてドル買い・円売り観測もあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)仲値通過後は、日銀の国債買入が前回から200億円減額したとの通告を受けて、ドルは反落となった。しかし、米共和党の上院議員が、国境警備予算を巡る協議で原則合意に達したと明らかにしたとの報道を受け、ドルは底固い動きとなった。また、日経平均株価が前週末比500円以上の上昇となったことを受けてドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル/円は110.65まで上昇し、昨年12/28以来の高値を付けた。
(3)ドル/円は、再び110.60台まで上昇したものの、上値の重い動きとなったことや、上昇していた米長期金利が一服したことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きが続いた。
(4)米JOLT求人件数が市場予想に反して増加となり、統計開始以来の最高を記録したことから、ドルは堅調な動きとなった。また、トランプ米大統領が、米政府機関の再閉鎖の可能性は少ないと発言したことや、米中通商協議の期限を3/1以降に延長する可能性を示唆したことが改めて材料視され、特に資源国・新興国通貨が買われた。さらに、米主要株価指数が軒並み大幅上昇となったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。一方、英外相が、3/29までの離脱協定の合意は可能と発言したことを受けて、合意なき離脱回避との期待感からポンドは底固い動きとなった。
本日のトピックス
内外の株価が堅調な動きとなっていることもあり、ドル円・クロス円は比較的底固い動きが続いている。さらに、米中通商問題に対する期待感や、米政府機関の再閉鎖の可能性は少ないと米大統領が発言したことが好感されている。
米国市場では、1月の米消費者物価指数の発表が予定されている。前回は市場予想と一致したものの、前月比では2017年5月以来のマイナス、前年比では2017年6月以来の低水準となり、FRBの目標近辺で抑制されている。今回は、前月比ではプラスに改善が予想されているが、前年比では一段の低下が予想されており、予想通りなら、2016年10月以来の低水準となる。結果を受けて、金融政策に関する思惑が交錯する可能性も考えられることから、結果に注目したい。
2/13の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
1月消費者物価指数(前年比)
消費者物価指数(CPI = Consumer Price Index)は、消費者を対象とした小売やサービスの価格動向を示した指数である。特に、食品とエネルギーを除いたコア指数が重要視されている。そして、米国の金融政策を決定する上で重要な経済指標であり、為替市場への影響も非常に大きい。
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1.5% | 1.9% |
前回は、市場予想と一致したものの、2017年6月以来の低水準となった。原油価格の下落を背景に、エネルギー価格の下落が影響し、前月比ではマイナスまで低下した。今回は、前月比では改善が、前年比では更なる低下が予想されており、予想通りなら2016年9月以来の低水準となることから結果が注目される。 |
気まぐれ投資コラム
ドルの買い越しは続いている
CFTC(米商品先物取引委員会)のポジション動向は、米国の政府機関の一部閉鎖の影響で公表が遅れていましたが、1/15までの週までの分が公表されました。データでIMM通貨先物の投機部門の取組(1月15日までの週)を見ると、ドルの主要6通貨に対する買い越し額は240億2000万ドル(前週分282億5000万ドル)となりで、昨年9月下旬以来の低水準となっています。円は4621枚の売り越し、ユーロは32661枚の売り越し、ポンドは60476枚の売り越し、豪ドルは37969枚の売り越し、NZドルは2940枚の売り越しとなっています。
※出所:データを基にSBILMが作成
※出所:データを基にSBILMが作成