前営業日トピックス
東京市場では、先週末の海外市場での堅調な流れが一服し、序盤からやや上値の重い動きとなった。その後、日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。午後に入り、アジア株の堅調な動きが続いたことや、米長期金利の上昇もあり、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。
米国市場では、前週末の雇用統計や経済指標が良好な内容となったことが改めて材料視され、ドルは序盤から堅調な動きとなった。さらに、米長期金利の上昇が続いたことや、米主要株価指数が堅調な動きとなったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。ドル/円は、一時110円台まで上昇し、12/31以来の高値を付けた。その後は、米製造業受注が予想に反して2ヵ月連続のマイナスとなったことや、値頃感の円買い戻しも加わり、ドル円・クロス円は伸び悩んだ。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前週末の海外市場の堅調な流れが一服し、序盤は上値の重い展開となった。ただ、日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。一方、豪州の住宅建設許可件数が予想を大幅に下回る結果となったことから、豪ドル/円は下落となった。
(2)中国が春節で今週休場となることもあり、アジア市場の参加者が少ないものの、アジア株が比較的堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。ドル/円は、1/25以来1週間ぶりに109.90台まで上昇した。
(3)前週末の米雇用統計や、2年ぶりの低水準から改善したISM製造業景況指数の結果が改めて材料視され、ドルは序盤から堅調な動きとなった。さらに、ハセット米大統領経済諮問委員会委員長が、米国の賃金上昇率が今年は4%超に加速するとの予測を示したことや、米長期金利、米主要株価指数が堅調な動きとなったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。ドル/円は、110.17まで上昇し、12/31以来の高値を付けた。
(4)米製造業受注が予想に反して2ヵ月連続のマイナスとなったことに加え、値頃感の円買い戻しも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。一方、英国のEU離脱を巡る先行き不透明感を背景に、ポンドは対ドルで約1週間ぶりの安値まで下落した。
本日のトピックス
日本時間午後に豪中銀の金融政策発表が予定されている。政策金利は過去最低の1.50%での据え置きがコンセンサスとなっているものの、昨年12月に発表されたGDPが2.8%と市場予想の3.3%を下回る結果となったほか、豪中銀の年ベース3.5%程度との予想を下回ったことで、豪州経済の先行き不安も指摘されていることから、声明や当局者の見解が注目されている。
また、英国では、メイ英首相が北アイルランドを訪問する予定であり、アイルランド国境を巡るバックストップに関する要人発言や報道には注目したい。
米国では、2/5夜(日本時間2/6午前)に、トランプ米大統領の一般教書演説が予定されている。通常は、1月の最終火曜日に演説を行うのが慣例とされているが、米政府機関の一部閉鎖もあり、延期されていた。一般教書演説では、大統領が主要な政治・外交などの状況を分析して大統領の見解を示し、議会に適切な手段を講じるよう勧告する。特に、国境の壁の重要性を指摘すると見られており、トランプ米大統領がメキシコ国境をめぐり、国家非常事態を宣言する可能性は十分にあると発言したことから注目が集まっている。さらに、米国務省の北朝鮮担当特別代表が韓国入りして北朝鮮担当者と協議をしていることから、2回目の首脳会談の詳細も発表されるのではないかとの見方も一部で指摘されている。
2/5の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
1月ISM非製造業景況指数
ISM非製造業景気指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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57.0 | 57.6 |
前回は、市場予想を下回り、昨年7月以来の低水準となった。新規受注は前月から上昇したものの、景況指数、仕入価格、雇用が前月から低下となったことが影響した。今回は、前回から更なる低下が予想されているが、先週末に発表された経済指標が良好だったことから、追随できればドルの下支え要因となるが、予想以上の低下となるようなら、不透明感が意識される可能性もあるだろう。 |