前営業日トピックス
休場明けの東京市場では、日経平均株価が序盤から大幅下落となったことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。日経平均株価は、終盤に2017年4月以来の安値まで下落し、このタイミングにドル円・クロス円も一段の下げとなった。なお、欧州、米国など主要な海外市場は休場となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場での株価の大幅下落を受けて、日経平均株価が大きく下落したことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、比較的安全な資産とされる円を買ってドルを売る動きが優勢となった。
(2)値頃感の買い戻しが入ったものの、日経平均株価が上値の重い動きが続いたことや、上海株も下落したことが影響し、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。そして、日経平均株価は、一時前週末比1048円安まで下落し、昨年4/25以来の安値を付けた。この動きを受けて、ドル/円は110.00まで下落し、8/21以来の安値を付けた。
本日のトピックス
前日の日経平均株価は1010円安と大幅下落となったが、あくまでも海外市場の煽りを受けた形であり、やや下げ過ぎとの見方も出ている。本日は、日本の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しいことから、株価の動きが注目される。株価の反発が見られれば、ドル円・クロス円も底固い動きとなる可能性が考えられる。なお、ドイツ、英国市場などが引き続き休場となる。
米国市場では、米ハイテク株中心のナスダックは、先週末に弱気相場(マーケットでは直近の高値から20%以上の下落した場合とされている)入りしており、S&P500も週明けに弱気相場入りとなった。また、日経平均株価も休み明けとなる12/25に弱気相場入りとなっている。一方、ダウ平均株価は、ここまで高値(10/3の26951.81)から19.1%の下落となっており、弱気相場入りまであと230.75ドル(21561.45)に迫っており、ここを下抜けて米主要3指数が弱気相場入りとなるのか注目したい。また、経済指標では、12月のリッチモンド連銀製造業指数の発表が予定されているが、12月の製造業関連の経済指標は冴えない結果が続いている。マークイット製造業指数は53.9(前月55.3)、NY連銀指数は10.9(前月23.2)、フィラデルフィア連銀指数は9.4(前月12.9)、カンザスシティ連銀指数は3(前月15)と軒並み前月から大きく低下している。このことから、結果が注目されている。
12/26の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
12月リッチモンド連銀製造業指数
リッチモンド連銀製造業指数は、米国の12連邦準備銀行の1つであるリッチモンド地区連銀が発表している製造業指数。1993年から算出が開始されており、NY連銀、フィラデルフィア連銀が発表する指数と合わせて製造業の景況を確認できる。管轄はウェストバージニア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州、メリーランド州、ワシントンDCなど。管轄地域は米国内生産の9.1%を占める。
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15 | 14 |
前回は、市場予想を下回り、2ヵ月連続の低下となった。また、4月以来の低水準に落ち込み、今年2番目に低い数値となった。今回は、若干の改善が予想されているものの、最近の製造業関連の指数が軒並み低下していることもあり、やや警戒感も出ている。 |