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2024-11-10 10:16:35

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2018年11月20日

マーケットトピックス 2018年11月20日

前営業日トピックス

東京市場では、前週末の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ただ、日経平均株価が上昇して始まったことが好感され、また低下していた米長期債利回りが上昇したことも加わり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。しかし、米中通商問題や、英国のEU離脱問題など、先行き不透明感が燻っており、上値は限定的だった。
米国市場では、米住宅市場指数が2016/8以来の低水準となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。また、米主要株価が軒並み大きく下落したことも加わり、投資家のリスク回避の動きも意識され、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。米株式市場では、ダウ平均株価が一時前日比512ドル安まで下落するなど、主要株価は軒並み大幅下落となった。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)先週末のクラリダFRB副議長の発言を受けて、米国の利上げペースが不透明になったとの見方が引き続き材料視され、序盤からドルは上値の重い動きとなった。また、米長期金利が引き続き低下したことも影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。

(2)日経平均株価が堅調な展開で始まったことを受けて、ドル円・クロス円は値を戻したものの、上値の重い動きとなった。午後に入り、3.06%台割れとなった米10年債利回りが上昇に転じ、3.07%台まで上昇したことから、ドル買い・円売りとなった。しかし、米中通商問題や、英国のEU離脱問題など、今後の展開に対する不透明感が燻っており、上値は限定的だった。

(3) 新規材料に乏しく、やや方向感に欠けるで、米長期金利の上昇が続いたことで、ドル買い・円売りが続き、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。

(4)11月のNAHB住宅市場指数が予想外の大幅低下となり、2016/8以来の低水準に低下したことを受けて、ドルは主要通貨に対して下落した。また、米主要株価が軒並み大きく下落したことで投資家のリスク回避の動きも意識され、ドル円・クロス円は軟調となった。そして、米長期金利の低下も加わり、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。

本日のトピックス

米感謝祭を控えて徐々に市場参加者が少なくなり始めており、米国市場ではそれが顕著になっている。そのため、狭いレンジ内の動きとなる反面、予想以上の動きとなることもあり、値動きの荒い展開となる場合には注意したい。 
昨日の米国市場では、普段反応が小さい住宅価格指数が約2年ぶりの低水準となり、マーケットが大きく反応した。本日は、米住宅着工・建設許可件数の発表が予定されており、前日住宅関連の指標結果を受けて大きく反応したことから、注目度が増している。このところの米住宅着工・建設許可件数は、夏場前からローン金利の上昇や住宅価格の上昇が影響して、鈍化傾向が目立ち始めていた。そして、回復の兆しが見え始めたところでハリケーン上陸もあり、前月には再び低下した。9月の「フローンス」に次いで、10月には「マイケル」の被害も出ており、今回発表される10月の統計に影響が出ている可能性があるとの見方もあり、結果が注目される。

11/20の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
22:30 米国

10月住宅着工件数

住宅着工件数は、建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
125.5万件 120.1万件
前回は、市場予想を下回る結果となった。ハリケーン上陸の影響で南部の落ち込みが大きかったことが影響した。今回は、反動からの増加が期待されているが、10月上旬にもハリケーンが上陸しており、影響が出ている可能性も考えられる。
22:30 米国

10月建設許可件数

住宅建設許可件数は、住宅建設の許可申請の発行数を集計した経済指標である。そして、住宅建設は自治体に許可申請を行わなければならないため、住宅建設の先行指標となる。また、ローン金利の動向などに左右される面もあり、他の住宅関連指標同様に景気動向を見る上で重要な指標として注目されている。
126.0万件 124.1万件
前回は、市場予想を下回る結果となったものの、2017/5以来の低水準となった8月からは改善した。今回は、さらに改善が予想されており、ハリケーンの影響で着工件数は伸び悩んだものの、許可件数は増えている可能性も期待されている。

本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート 日足

ドル/円は、一目均衡表の雲の中に入り込み、また基準線も下抜けて軟調な動きが続いている。ここから底固い動きとなるのか、重要なポイントを下抜けて一段の下落となるのか注目したい。

目先の上値のポイントは、基準線の112.79、その上は雲上限ラインの112.95〜112.80(火〜金)となり、ここを上抜ければ底固い動きも考えられる。一方、目先の下値のポイントは雲下限の112.16であり、ここを下抜ける場合には一段の下げとなる可能性も考えられる。雲下抜けとなった場合の下値のポイントは111.38となる。一方、オシレーターのMACDでは、両線がクロスして下向きとなり、両線の乖離幅も拡大していることから、乖離幅が縮小するまでは軟調な動きが続く可能性も考えられる。

気まぐれ投資コラム

過去10年間で8回の上昇。今、豪ドル/円は買いか?

豪ドル/円は、11月から年末近辺にかけて堅調な動きとなる傾向があります。リーマンショック前の2008年には政策金利が7%以上の高金利通貨、そしてリーマンショック後の2011年でも4.75%と日本の金利と比べて高金利だったことから、外貨預金などでは特に人気がありました。2016年には、オーストラリアの政策金利が過去最低となる1.50%まで低下していますが、日本の金利と比べれば依然として高い金利を維持しています。日本ではゼロ金利政策は続いており、ボーナスシーズンになると、投資資金以外では定期預金か外貨預金かとの話題も出てきます。国内の普通預金では金利が0.001%、定期預金では0.01%(ある大手行の300万円以下、1年物金利)であることから、外貨預金の魅力は依然として高いです。特に、昔からオーストラリア・ドル預金の人気は高く、過去最低金利となってもその人気は健在です。

この時期の豪ドル/円は、比較的堅調な動きとなる傾向があります。11/20から年末までの推移を過去10年間で見ると、10回中8回が上昇となっており、10年間の平均値幅も+1.81円となっています。豪ドルの外貨預金の人気も影響も考えられます(円を売って・豪ドルを買い、豪ドルで預金)。このことから、年末までの豪ドル/円の値動きに注目です。

豪ドル/円のチャート形状からは、78.56から83.04までの上昇に対する調整の動きとなる可能性もあり、目先の動きには注目です。オシレーターのMACDでは、両線が上向き継続中だが、両線の乖離幅が縮小していることから、両線がクロスする場合には一旦下げとなる可能性が考えられます。下値の重要なポイントとなる81.39を下抜ける場合には一段の下げとなり、80円台割れ(下値目標の計算値79.84)となる可能性もあり、買いポジションを試みる場合にはタイミングを見極めてからにしたい。ちなみに、昨年2017年の場合には、11/27にMACDで転換シグナルが出て1月まで上昇しています。

※出所:データを基にSBILMが作成

※出所:FX総合分析チャート 日足

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