前営業日トピックス
東京市場では、米中間選挙の結果を見極めようとの思惑から様子見ムードが強まっており、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。ただ、日本の大手企業の決算結果や、日経平均株価の上昇も加わり、ドル円・クロス円はジリ上げの展開となった。その後は、欧州株価の下落や米長期金利の低下を受けて、欧州勢の円買いの動きが優勢となった。
米国市場では、米主要株価堅調な動きとなったことや、米長期金利が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ただ、米中間選挙を控えた様子見ムードから、ドルは主要通貨に対してやや上値の重い動きとなった。米株式市場では、ダウ平均株価が一時前日比190ドル高まで上昇するなど、主要株価は軒並み堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米中間選挙を控えて様子見ムードが強まり、序盤から小動きの展開となった。その中で、日経平均株価が堅調な展開で始まったことを受けて、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。一方、英国のEU離脱を巡り、EUがアイルランド国境問題の打開に向けた譲歩案を支持する見通しと英紙が報じたことを受けて、ポンドは主要通貨に対して堅調な動きとなった。
(2)トヨタ自動車が営業利益予想を従来の2兆3000億円から2兆4000億円に引き上げたことが好感され、日経平均株価が前日比260円以上の上昇となったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。
(3)欧州主要株価がやや軟調な動きとなったことや、米長期金利の低下を受けて欧州勢のドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
(4)米株価が堅調な動きとなったことや、低下していた米長期金利の上昇が続いたこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。一方、英国のEU離脱担当相が離脱の合意や将来の骨組みを声明の形で発表するとの報道を受けて、離脱交渉に関して楽観的な見方が広がり、ポンドは堅調な動きとなった。
本日のトピックス
米中間選挙結果について、上院は共和党が過半数を獲得する一方で下院は民主党が過半数を獲得する、また共和党が上下両院の過半数を獲得するなど、いくつかのシナリオが予想されている。開票序盤では、民主党がややリードしているとの報道を受けて、ドルや日経平均株価がやや上値の重い動きとなるなど、情勢は拮抗しているものの、敏感に反応している。大勢が判明する午後(一部地域は日本時間午後1時まで投票)には、動きが明確化する可能性が考えられる。
米国市場では、主要な経済指標の発表がなく、引き続き選挙結果を受けた動きが続く可能性も考えられる。ただ、FOMCの結果発表を翌日に控えていることもあり、やや限定的な動きも考えられるが、株価や米金利に動きが出るようなら、その動きが影響する可能性が考えられる。