前営業日トピックス
日本の大型連休で、東京市場の休場が続いており新規材料に乏しいことから、アジア市場ではやや限定的な動きが続いた。一方、ユーロは先月終盤から下落が続いており、大半の主要通貨に対して軟調な動きとなった。そして、米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を下回る結果となったことに反応し、ドル売りが優勢となった。ただ、失業率が約17年ぶりの低水準に改善したことや、米長期金利の上昇を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、終盤にかけては上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本の大型連休で新規材料に乏しいことから、アジア市場でのドル円・クロス円はやや限定的な動きが続いた。また、米雇用統計の発表を控えていることも影響した。
(2)米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことを受けて、ドル売りが一時優勢となった。また、ユーロは主要通貨の大半に対して下落が続いており、対ドルでは年初来安値を更新、対円では3/26以来の安値を付けた。
(3)失業率が17年4ヵ月ぶりの低水準に改善したことや、米長期金利が上昇したことを受けて、ドルは底固い動きとなった。また、米金融当局者の発言や、資産家ウォーレン・バフェット氏がアップル株の追加取得を明らかにしたことを受けて、ハイテク株を中心に株価が大きく上昇となったことも影響して、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(4)終盤にかけては、週末のポジション調整が進んだことや、米長期金利の上昇が一服したことを受けて、やや上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
日本市場の連休明けで、市場参加者が戻ってくることが予想されるが、新規材料に乏しいことや、米FOMC、雇用統計など重要なイベントの終了後であることから、やや限定的な動きも考えられる。また、米国の主要な経済指標の発表がないことも影響するだろう。ただ、先週末に大きく上昇した米国の主要株価が引き続き堅調な動きが続くのか、また先月終盤からユーロの下落が続いており、下げ止まりが見られるのかにも注目したい。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ユーロ/ドルは、1月中盤から続いたレンジ内のもみ合いを下抜けたことや、一目均衡表の雲を下抜けて、三役逆転の弱気シグナルとなったことを受けて、一段の下げとなっている。現状では、やや底固い動きも見られるが、ここから値を戻す展開となるのか、一段の下落となるのか注目したい。
オシレーターのMACDでは、両線の下向きが継続しているものの、両線の乖離幅が縮小傾向となっていることから、やや反転の兆しが出始めていると見ることもできる。先行するラインが上向きに転換、両線のクロスとなるようなら、一旦値を戻す動きも考えられる。ただ、重要な下値のポイントとなる直近安値の1.1911を下抜ける場合には、一段の下げとなる可能性も考えられる。
上値のポイント
(1)1.2031(重要レジスタンス)(2)1.2084(レジスタンス)(3)1.2138(レジスタンス)
下値のポイント
(1)1.1911(直近安値)(2)1.1886(サポート)(3)1.1817(サポート)