前営業日トピックス
日本市場が休場となったものの、香港などアジア市場の株価が上昇したこともあり、ドル円・クロス円は小動きながら堅調な動きとなった。米国市場では、米消費者関連の経済指標の結果を受けて、米国の金利先高観が強まったものの、金利上昇が企業収益を圧迫するとの懸念から株価が下落に転じたことや、イラン情勢の緊迫への警戒感から、ドル円・クロス円は軟調となる場面もあった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が祝日で休場となる中、アジア市場では小動きの展開となった。ただ、香港株が上昇したことなどが影響し、ドル円・クロス円は小動きながら堅調な動きとなった。
(2)3月の米個人消費支出(PCE)物価指数が、米FRBの目標である2%に到達し、米金利の先高観が高まったものの、イスラエルのネタニヤフ首相が演説で「イランは信用できない」と訴え、米国にイラン核合意から離脱するよう要請したことから、比較的安全な通貨とされる円が買い戻された。また、株価が下落に転じ、下げ幅を拡大したことも影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなる場面もあった。一方、ドイツの経済指標が冴えない結果となったことなどが影響し、ユーロは終盤まで主要通貨に対して上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
引き続きイラン情勢の緊迫への警戒感がドル円・クロス円の上値を重くする要因となるだろう。そして、新たな報道などで、株価や原油価格に影響する場合には、為替市場にも影響する可能性があり、注意して見ておきたい。また、米国市場では、主要な米経済指標の発表が予定されており、雇用統計を控えていることもあり、雇用関連の指数に注目したい。
5/1の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
4月ISM製造業景況指数
ISM製造業景気指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の製造業の景況感指数であり、製造業の購買・供給管理責任者に対するアンケートを集計した指数。50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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58.4 | 59.3 |
前回は、市場予想を下回り、2004年5月以来の高水準から低下となった。新規受注が3ヵ月連続で低下したことなどが影響した。今回は、さらに低下が予想されており、新規受注、雇用指数の低下が続くのか注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ドル/円は、一目均衡表の雲を上抜けたものの、上値の重い動きが続いている。ここから上値のポイントを抜けて上昇が加速するのか、一旦調整となるのか注目したい。上値のポイントはレンジ上限の109.53、ここを上抜けるようなら一段の上昇も考えられる。一方、オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅が縮小しており、先行するラインが下向きとなり、両線がクロスする場合には、軟調を示唆する形となることから注目したい。
上値のポイント
(1)109.53(レンジ上限)(2)110.00(レジスタンス)(3)110.48(重要レジスタンス)
下値のポイント
(1)108.96(レンジ下限)(2)108.54(重要サポート)(3)108.05(雲上限)