前営業日トピックス
東京市場では、日米の金利差拡大を受けて、序盤から底固い動きとなった。その後、下落して始まった日経平均株価が上昇に転じたことや、本邦輸入企業のドル買い・円売りもあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。北朝鮮労働党中央委員会総会で核開発凍結などの発表があるのではとの思惑を背景に、海外投資家らのドル買いも先行。ただ、その後は株価が再び下落に転じたことや、G20の議論を見極めたいとの思惑もあり、ポジション調整の動きも見られた。
米国市場では、米国債利回り上昇を受けて、日米の金利差拡大が意識され、ドル買い・円売りが先行したものの、その後は米主要株価が軟調な動きとなったことが影響し、ドル円・クロス円は終盤まで上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)海外市場での米長期金利の上昇で、日米の金利差拡大が意識され、序盤から底固い動きとなった。また、商業決済が集中しやすい五・十日で、仲値公示近辺にかけて輸入企業のドル買い・円売りも見られた。
(2)日銀の国債買入オペで減額がなかったことや、下落して始まった日経平均株価がプラス圏まで上昇したことなどを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、午後には日経平均株価が再びマイナス圏に下落したことや、米長期金利が低下したことなどが影響し、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
(3)やや新規材料に乏しい中、米国債利回りの上昇を受けて、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。一方、ECB当局者らは債券購入プログラムを終了させる手順について、7月会合まで発表を待てると考えているとの報道を受けて、ユーロは軟調な動きが続いた。また、原油価格は「人為的に高くつり上げられている」とするトランプ米大統領のツイートを受けて、NY原油は一時1ドル以上下落する場面もあった。その後は、米主要株価が軟調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
先週末のNY市場取引の終了後に、「北朝鮮が核実験とICBMの実験を停止し、実験場を廃棄へ」との報道が流れ、週明けから安全資産とされる円を売る動きが先行した。ただ、27日の南北朝鮮首脳会談を前に今後の推移を見極めたいとの思惑もあり、やや上値は限定的となっている。また、米国の貿易問題や米ロ関係など、懸念される問題が残っていることも影響していると考えられる。米国市場では、中古住宅販売件数の発表が予定されており、結果が注目される。また、原油高や原材料価格の上昇を背景にインフレ期待の高まりを受けて米長期金利が上昇する中で米企業の決算発表が続いており、NY株式市場の反応にも注目したい。
4/23の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
3月中古住宅販売件数
中古住宅販売件数は、所有権が移転した中古住宅の販売件数であり、米国の景気動向を見る上で重要視されている経済指標の一つである。所得やローン金利の動向に影響を受けることから、ローン金利動向やローン申請件数と関係も深い。
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555万件 | 554万件 |
前回は、市場予想を上回り、3ヵ月ぶりに増加に転じた。在庫が少ないものの、雇用増加や減税の影響で需要が支えられていることが示された。今回は、若干の増加が予想されており、引き続き住宅市場は堅調との見方が維持されるだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
豪ドル/円は、一目均衡表の雲下限ラインで上値の重い動きが続いていたが、先週後半に下限ラインから乖離して一段の下げとなった。また、オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅の縮小が続いており、クロスするようなら、一段の下げとなる可能性も考えられる。ただ、現状では、一目均衡表では、基準線・転換線がクロスしていることや、遅行スパンが価格帯を上向けていることもあり、ここからの動きに注目したい。
2/5に転換線が下向きに転換してから下向きの動き(下向き+横ばい)が続いているが、3/30から上向きに転換となる。そのため、MACDの形状から調整が続く場合でも、今週までで終了すると予測される。
その後、価格が上向きとなり、雲下限ラインを上抜けて、84.52と84.07を結んだラインの延長線上のラインを上抜ける動きとなると、逆三尊(逆ヘッド&ショルダーズ)の完成と見ることもできることから、チャート形状に注目したい。パターン完成となる場合の上値目標の計算値は、現時点では87.40近辺と計算できる。
上値のポイント
(1)82.86(レジスタンス)(2)83.15(雲下限ライン)(3) 83.45(レジスタンス)
下値のポイント
(1)82.28(基準線)(2)81.91(重要サポート)(3)81.86(61.8%押しのポイント)