前営業日トピックス
東京市場では、序盤から小動きの展開が続いたが、トランプ米政権のポンペオCIA(中央情報局)長官が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と面会していたとの報道を受けて、円を売ってドルを買う動きが優勢となった。そして、日経平均株価が堅調な動きが続いたことも影響し、ドル円・クロス円も堅調となったものの、その後は上値の重い動きが続いた。
米国市場では、主要な米国の経済指標の発表がなく、新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。米地区連銀経済報告を受けて、一時ドル買いとなる場面もあったが、上値は限定的となり、終盤まで狭いレンジ内の動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)新規材料に乏しい中、日米首脳会談で通商面での米国の出方を巡る警戒感から、序盤は小動きの展開となった。ただ、日経平均株価が前日比で280円以上の上昇となったことや、トランプ米政権のCIA長官が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と面会していたとの報道を受けて、米朝首脳会談実現への期待が広がったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。また、仲値公示にかけて実需のドル買いなどもドルの押し上げ要因となった。
(2)日経平均株価が序盤から堅調な動きが続き、一時346円高まで上昇したことも加わり、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。しかし、その後は、不透明要因に対する懸念もあり、上値の重い動きが続いた。また、ユーロ圏の3月消費者物価指数改定値が下方修正されたことが影響し、一時ユーロ売りが強まる場面もあった。
(3)米国の主要な経済指標の発表がないことや、日米首脳会議の会見が控えていることもあり、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開が続いた。また、米企業決算がまちまちの結果となったことから、株価も方向性に欠ける動きとなったことも影響した。そして、ベージュブック(米地区連銀経済報告)で、米景気の緩やかな拡大が示されたことを受け、一時ドル買いとなる場面もあったが上値は限定的だった。
本日のトピックス
米国の貿易問題やシリア情勢、米ロ関係など、不透明で不安定要素の材料が多いことから、積極的に買い難く上値の重い動きが続いている。そのため、ドル/円は107円台中盤から後半を目指す展開にはなり難い状況が続いており、レンジ内の動きが続く可能性も考えられる。
米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されているものの、相場に影響するとは考え難い。ただ、米金融当局者の講演や議会証言が予定されており、発言の内容に注目したい。特に、ブレイナードFRB理事は、ハト派で知られているが、4日の講演では、米国の通商政策にかなりの不透明要因があると指摘したものの、緩やかな利上げが適切と利上げを容認する姿勢を示していた。引き続き考えに変わりがないのか、再びハト派的に傾くのか、発言の内容に注目したい。
4/19の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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23.0万件 | 23.3万件 |
前回は、市場予想を上回ったものの、前週から減少する結果となった。春期休暇など、一時的な要因から24万件台に増加していたが、再び23万件台に減少した。今回は、前回からさらに低下が予想されており、23万件台を下回るのかに注目したい。 | ||||
23:00 | 米国 |
3月景気先行指数(前月比)
米景気先行指数は、米国の民間調査機関のコンファレンスボードが発表する指標で、株価や金利、企業業績、マネー・サプライなど景気に先行して動く10種類の経済指標を指数化した経済指標。景気の方向性や転換点を判断する上で参考にされる。
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0.3% | 0.6% |
前回は、市場予想を上回る結果となったものの、1月の水準からは伸び幅がやや低下となった。今回は、さらに伸び幅が低下すると予想されており、予想通りの結果なら、昨年9月以来の低い伸びとなることから、結果に注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ポンド/円は、一目均衡表における三役好転の強気シグナルとなり、雲上抜けから一段の上昇となった。その後は、やや上値の重い動きが続いており、オシレーターのMACDでは両線の乖離幅が縮小していることや、先行するラインが失速している。ここから、両線がクロスするようなら、調整が進む可能性も考えられる。
上値のポイント
(1)152.65(レジスタンス)(2)153.62(前日高値)(3) 153.84(直近高値)
下値のポイント
(1)152.17(転換線)(2)151.17(サポート)(3)150.79(雲上限ライン)