前営業日トピックス
東京市場では、序盤から堅調な動きとなったものの、中国が米国の輸入関税への対抗策として128の米国製品に追加関税の導入を発表したことを受けて、ややリスク回避の動きが強まった。ただ、日経平均株価が堅調な動きとなったことや、オセアニアや香港、欧州主要市場が休場となったことも影響し、狭いレンジ内の動きが続いた。
米国市場では、米経済指標が市場予想を下回る結果となったことや、米主要株価が軒並み大幅下落となったことが影響し、リスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤は、本邦勢のドル買いで一時106.40台まで上昇した。しかし、中国財政省が米国のアルミニウム・鉄鋼輸入関税への対応として、128の米国製品に最大25%の追加関税を導入したと発表したことを受けて、米中貿易摩擦への懸念からリスク回避も意識された。
(2)中国の追加関税は、3月後半に事前に公表されていたこともあり、下値は限定的となった。また、日経平均株価が上昇したことも影響し、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後は、イースター関連の休暇で、オセアニア、香港、ドイツ、フランス、英国の各市場が休場となり、市場参加者も少ないことから、限定的な動きが続いた。
(3)米ISM製造業景況指数が市場予想を下回る結果となったことや、米中の貿易戦争への懸念などを背景として、米主要株価が大幅下落となったことを受けて、投資家のリスク回避の動きが強まり、相対的に安全な通貨とされる円を買う動きが優勢となった。また、原油などが売られる半面、代替資産としての金を買う動きも見られた。
本日のトピックス
欧州主要市場がイースター休暇明けとなることから、市場参加者が積極的に動く可能性も考えられる。特に、欧州主要国の製造業関連の経済指標の発表が予定されていることから、結果に注目したい。市場予想と乖離する場合には、ユーロ相場に影響する可能性も考えられる。
一方、米国市場では、主要な経済指標の発表がないことや、週末に雇用統計の発表を控えていることもあり、様子見ムードが強まり、やや限定的な動きも考えられる。ただ、中国が米関税に対する対抗措置を発表したことで、貿易戦争突入に対する警戒感が高まっていることから、要人発言などが警戒される。また、欧米とロシアが対立しているが、新たな動きが出るようなら、マーケットに影響する可能性もあるだろう。