前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から170円以上の上昇となったものの、その後は上げ幅を縮小したことを受けて、円買いが優勢となった。ドル/円は、111円台を割り込む動きとなった。
一方、ドイツの連立交渉において、政策文書に合意したことで、政治の不透明感が後退したとの見方が改めて材料視され、ユーロは主要通貨に対して堅調な動きとなった。
米国市場では、主要市場が休場となったことから、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きとなった。ドルは、主要通貨に対して軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)週明けで新規材料に乏しい中、上昇して始まった日経平均株価が上げ幅を縮小したことなどから、円買いが優勢となった。また、111円台割れとなったことで、円買いが加速した。なお、注目された日銀の国債買い入れオペの予定額は、いずれも前回から据え置きだった。
(2)円買い一巡後は、株価も底固い動きとなったこともあり、ドル円・クロス円はレンジ内でのもみ合いの動きが続いた。その後、欧州市場序盤では円売りが先行し、ドル円・クロス円は上昇したものの、欧州主要株価が下落したことなどが影響し、やや上値の重い動きとなった。
(3)ドル/円は、小動きとなったものの、ECBが前週公表した理事会の議事要旨がタカ派的だったことや、ドイツの連立交渉で政策文書が合意されたことが改めて材料視され、ユーロが主要通貨に対して上昇となった。特に、対ドルでは2014/12/19以来の高値まで上昇した。また、米国市場は、Martin Luther King Day(キング牧師の記念日)で休場となり、ドル円・クロス円はやや軟調な動きとなった。そして、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、対円では一時110.33まで下落し、昨年9/15以来の安値を付けた。
本日のトピックス
東京市場では、前日の米国市場が休場だったことや、国内の主要な経済指標の発表がないことから、小動きの展開が考えられる。また、日経平均株価も、米国市場が休場だったことから小動きとなる可能性もあり、為替市場への影響は限定的だろう。
休場明けの米国市場では、小動きの展開が予想されているが、上昇が続いた米株価が引き続き堅調な動きとなるのか、または一服となるのか注目されており、大きめの調整が入るようなら、円買いが続く可能性も考えられる。また、米国の主要な経済指標の発表が予定されているが、反応は限定的だろう。
1/16の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
22:30 | 米国 |
1月ニューヨーク連銀製造業景気指数 |
19.0 | 18.0 |
前回は、市場予想を下回る結果となり、2014年9月以来の高水準となった10月から2ヵ月連続の低下となった。新規受注や雇用が低下したことが影響した。今回は、前回からの上昇が予想されているが、特に昨年の平均値である16.0を下回らなければ、引き続き製造業は堅調であるとの見方は維持されるだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ドル/円は、下値のポイントとされていた111.03、110.84を下抜けて一段の下げとなった。一目均衡表では、先週週央に三役逆転(転換線・基準線の交差、日々線が雲を下抜ける、遅行スパンが価格を下抜ける)の売りシグナルとなっており、軟調な動きが続いている。そして、110.84を下抜けたことによる一目均衡表上の下値目標の計算値は、109.86と計算できる。
一方、オシレーターのMACDでは、両線がゼロ・ポイントを下抜けて、乖離幅(茶色の縦線)も拡大が続いている。両線の乖離幅の拡大が続く場合には、下げが継続する可能性が高いが、乖離幅が縮小し始めた場合には、転換となる傾向があるので、乖離幅には注目したい。
ここからのポイント
上値のポイントは、(1)110.84 (2)111.03 (3)111.50
下値のポイントは、(1)109.86 (2)109.50 (3)109.11