前営業日トピックス
東京市場では、休場明けであることから新規材料に乏しく、序盤は小動きの展開が続いた。その後、日銀の国債の買い入れ額が減額されていたことを受けて円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。午後に入り下げが一服し、アジアや欧州主要株価が堅調な動きとなったこともあり、値を戻した。その後は米国債利回りが低下したことも影響し、上値の重い動きが続いた。
米国市場では、米経済指標が予想外の悪化となったことが影響し、ドルが主要通貨に対して軟調となったが、米株価や国債利回りの上昇などもあり、その後は底固い動きとなった。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)休場明けで新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から狭いレンジ内の動きとなった。その後、日銀が通告した国債の買い入れ額が減額(残存10年超25年以下、残存25年超でそれぞれ100億円減額)されたことで、量的金融緩和縮小の思惑から円買いとなり、また先週までの円売りポジションの巻き戻しも加わり、円買いが加速した。
(2)下げ一巡後は底固い動きとなり、下落した日経平均株価が再び上昇したことや、フィリピン主要株価が史上最高値を更新、ベトナム、豪州の主要株価指数が10年ぶりの高値を付けるなど、アジア株の堅調さが続いていることも影響し、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。また、米国債利回りが上昇したことから、ドル/円は堅調な動きとなった。
(3)米国債利回りが低下したことから、ドル売り・円買いが再び強まり、ドル/円は東京市場で付けた安値まで下落した。しかし、クロス円は東京市場で付けた安値を下回る下げとなった。また、南アフリカのズマ大統領が辞任したとの憶測が広がったことを受けて、南ア・ランドが急上昇する場面があったが、その後は反落となった。
(4)米雇用関連の経済指標が予想に反して悪化となったことを受けて、ドルは軟調な動きとなった。また、米国市場で日銀の量的金融緩和縮小の思惑が改めて材料視されたこともあり、円が買われる動きとなった。円買い一服後は、米主要株価が堅調な動きとなったことや、米国債利回りの上昇が続いたこともあり、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、日本の主要な経済指標の発表もないものの、中国の主要な経済指標の発表が予定されている。ただ、このところの結果を受けた反応は限定的であることから、大きく市場予想と乖離する場合には、やや警戒が必要だろう。そして、引き続き日経平均株価の動きに注目が集まっており、24000円台乗せとなるのか注目が集まっている。
米国市場では、物価関連の経済指標の発表が予定されている。マーケットでは、主要株価の最高値更新が続くのか、またドル/円を中心に米国債利回りの動きに比較的影響を受ける展開が続いていることから、米国債利回りがどう動くのかにも注目したい。また、南アフリカの与党・アフリカ民族会議(ANC)の全国執行委員会の会合が開催され、ズマ大統領に2019年の任期終了前に退任を命じる提案が協議されることから、ランドの動きにも注目したい。
1/10の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
12月輸入物価指数(前月比) ![]()
輸入物価指数は、輸入時の価格を指数化したものであり、特に、他の物価関連の指標と同様に国内のインフレ動向の先行指標の一つとして注目される。ただ、輸入時ということで、原油相場や為替相場の影響を受ける傾向にある。
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0.4% | 0.7% |
前回は、市場予想と一致し、4ヵ月連続のプラスとなった。エネルギー関連の上昇が続いたことが影響した。今回は、前回から伸び幅の低下が予想されているが、12月の原油価格の平均価格は、11月より1ドル高いことから、引き続き原油高が影響する可能性が考えられる。 |
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート 日足
ドル/円は、日足一目均衡表で相場の流れが変わりやすいポイントであった1/3に、それまでの軟調な動きから上昇に転換となった。しかし、上昇は長続きせず、再び軟調な動きとなり、年明けからサポートされていた一目均衡表の基準線を下回った。
基準線を下抜ける場合には、軟調な動きが続くケースも多いことから、目先の動きに注目したい。また、昨日は雲下限近辺でサポートされており、目先はここが下値のポイントとなるだろう。ここを下抜ける場合には、一段の下げとなる可能性も考えられる。
下値のポイントは、(1)112.38(雲下限ンライン) (2)112.03 (3)111.40
上値のポイントは、(1)112.87(一目均衡表基準線) (2)113.38 (3)113.75