前営業日トピックス
東京市場では、新規材料に欠しい中、上昇して始まった日経平均株価がマイナス圏まで下落したことを受けて、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きとなった。その後は、株価が狭いレンジ内の動きとなったことや、米国債利回りも小動きとなったことから、ドル円・クロス円も限定的な動きが続いた。
海外時間に入り、米10年債利回りが約2週間ぶりの高水準まで上昇するなど、米国債利回りが軒並み上昇となったことから、ドルは主要通貨に対して上昇した。ただ、終盤には上値の重い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が上昇して始まったものの、その後マイナス圏まで下落したこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。仲値公示近辺では、実需のフローが散見されたものの、影響は限定的だった。
(2)引けにかけて、日経平均株価が狭いレンジ内のもみ合いが続いたことや、米長期金利もほぼ横ばいの動きが続いたこともあり、やや方向感に欠ける動きが続いた。また、日銀が米ドル資金供給オペを実施、応札額は1億100万ドルで落札額も同額となった。ただ、相場への影響は限定的。
(3)米国債利回りが上昇となったことから、ドル買い・円売りが優勢となった。また、米住宅着工件数が2ヵ月連続の増加となり、2016年10月以来の高水準となったことも影響した。一方、ランドは、前日に南アフリカの次期大統領が決定し、大きく上昇したことで利益確定の動きが出たものの、安くなったところでは買い戻しの動きもあり、乱高下となった。
(4)米国債利回りが2.46%台まで上昇したことを受けて、日米金利差拡大が意識され、ドルは堅調な動きとなった。ただ、債券利回りの上昇が一服すると、その後はやや上値の重い動きとなった。また、米下院で税制改革法案が可決されたとの報道があったものの、反応は限定的だった。
本日のトピックス
東京市場では、今年最後の日銀金融政策決定会合(結果公表は21日)が始まることから、様子見ムードが強まり、やや限定的な動きが考えられる。また、実需のフローが活発になる五・十日だが、年末が近づいており、大きなフローも期待できないことから、小動きの展開が続くだろう。
米国市場は、米住宅関連の経済指標発表が予定されており、前日の住宅着工件数が予想を上回る結果となったことから期待感が高まっている。引き続き良好な結果となるようなら、米景気が堅調に拡大しているとの見方が強まる可能性も考えられる。
12/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
11月中古住宅販売件数
中古住宅販売件数は、所有権が移転した中古住宅の販売件数であり、米国の景気動向を見る上で重要視されている経済指標の一つである。所得やローン金利の動向に影響を受けることから、ローン金利動向やローン申請件数と関係も深い。
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553万件 | 548万件 |
前回は、市場予想を上回り、2ヵ月連続の上昇となった。8月には、ハリケーン襲来の影響で低迷していたが、影響が薄れ需要が回復しつつあることが示された。今回も改善が予想されており、550万件を超えれば、ハリケーン襲来前の6月以来の高水準となることから、結果が好感される可能性もあるだろう。 |