前営業日トピックス
東京市場では、休み明けで新規材料に乏しい中、小動きの展開で始まった。そして、日経平均株価が下落して始まったものの、下げ幅を縮小する動きとなったことや、実需のドル買い・円売りを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、終盤まで株価の上昇が続いたこともあり、堅調な動きが続いた。
米国市場では、感謝祭の翌日で市場参加者が4連休を取るケースが多いことや、主要な経済指標の発表がないことから、ドルはやや上値の重い動きとなった。しかし、ユーロが主要通貨に対して上昇したことや、株価上昇を受けて投資家のリスク志向が高まったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。なお、終盤には格付け会社により南アの格下げが発表されたことを受けて、ランドは大半の主要通貨に対して下落した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日米の休暇明けで新規材料に乏しい中、序盤は小動きとなった。しかし、下落して始まった日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったことや、実質的な五・十日に当たり、仲値公示付近にかけて輸入企業のドル買い・円売りが入ったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)仲値通過後は、やや上値の重い動きも見られたが、日銀のETF(上場投信)買いの思惑も出て日経平均株価がプラス圏に上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。欧州タイムに入り、やや下押しする場面があったものの、欧州の主要株価が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米感謝祭翌日で市場参加者が少なく、新規材料に乏しい中、ドイツの連立政権樹立を巡って社会民主党が対話に応じる姿勢を示したことから、連立協議の進展期待を背景に、ユーロが主要通貨に対して上昇した。また、年末商戦が始まったことで、株価が堅調な動きとなったことも加わり、投資家のリスク志向が強まったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。引け直前に、大手格付け会社が南アの格下げを発表したことを受けて、南ア・ランドは主要通貨に対して下落した。
本日のトピックス
東京市場では、新規材料に乏しい中、高値からの反落後で上値の重い動きが続いている日経平均株価の動きが注目される。また、23日に大きく下落した中国株の動向にも注目が集まっている。一部では中国発の世界株安を警戒する向きもあり、その動きに為替市場も反応する可能性があることから、一応警戒したい。
米国市場では、感謝祭の休暇明けで市場参加者が戻ってくることが予想されるが、先週のFOMC議事録の内容がハト派的と受け止められたこと、テロ支援国家に指定された北朝鮮情勢、ロシアゲート問題、そして米議会上院で税制改革法案の審議が始まる(大幅減税が含まれており、やや難航が予想されている)ことなど、ドルにとってはややネガティブな材料になり易いことから、報道などには注目したい。また、前回からの減少が予想されている住宅関連の経済指標の結果にも注目したい。
11/27の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
10月新築住宅販売件数
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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62.5万件 | 66.7万件 |
前回は、市場予想を上回り、2007年10月以来の高水準となった。大型ハリケーンの上陸による被害が大きかった南部での販売が加速したことが押し上げ要因となった。今回は、大幅上昇の反動で前回からの減少が予想されているが、60万件が維持されるなら、大きな影響はないと考えられる。 |