前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎ、序盤は堅調な動きとなった。その後は、日経平均株価が上昇して始まったものの、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。そして、日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなったことや、米国債利回りの低下が加わったことから、ドル/円はストップを巻き込み、一段の下落となった。午後には下げも一服し、小動きの展開が続いた。
米国市場では、住宅関連の主要な経済指標の発表があり、いずれも良好な結果となったものの、反応は限定的だった。その後は、ドル売りが優勢となり、株価下落や米国債利回りの低下も加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、前日比400円以上の上昇となったものの、為替市場では、株価に追随する動きが見られず、ドル円・クロス円はやや軟調な動きとなった。ただ、仲値公示近辺では、実需のドル買い・円売りフローなどもあり、上昇する場面もあった。
(2)仲値通過後は再び下落となり、北朝鮮の新型潜水艦建造報道、モラー米特別検査官がトランプ大統領陣営のメンバーに召喚状を出したとの報道も後付されていたが、決算期末や来週の感謝祭休暇を控え、投機筋のドルロングの巻き戻しなど、ポジション調整的な売りがストップを巻き込んで下げが加速したとの見方が大勢だった。
(3)下げ一巡後は、新規材料にも乏しく、狭いレンジ内の展開が続いた。一方、英国のEU離脱担当者がEU側に譲歩を求めており、交渉が行き詰まっているとの報道を受けて、ポンドは主要通貨に対して下落した。
(4)米住宅関連の経済指標が市場予想を上回る結果となったものの、反応は限定的となった。その後は、新規材料に乏しい中、ロシアゲート問題の再燃や、米税制改革の先行き不透明感が改めて材料視され、ドルは主要通貨に対して下落した。また、米株価の下落や米国債利回りの低下も加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。特に、ドル/円は10/16以来の111円台まで下落した。
本日のトピックス
東京市場では、序盤に日本の貿易収支の発表が予定されているが、週明けで海外勢の売買も薄いことから、やや限定的な動きが予想される。そのため、株価の動きに比較的敏感に反応する可能性も考えられることから、株価の動きに注目したい。
米国市場では、主要な経済指標の発表もあるが、マーケットの注目は再びクローズアップされたロシアゲート問題や、上院での税制改革法案の審議、そしてホワイトハウスのテロ支援国家の公表である。関連する報道が出る場合には、大きな動きとなる可能性もあることから注意しておきたい。
11/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
10月景気先行指数(前月比)
米景気先行指数は、米国の民間調査機関のコンファレンスボードが発表する指標で、株価や金利、企業業績、マネー・サプライなど景気に先行して動く10種類の経済指標を指数化した経済指標。景気の方向性や転換点を判断する上で参考にされる。
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0.6% | -0.2% |
前回は、市場予想を上回る悪化となり、2016年5月以来の大きな下げ幅となった。やはり、2つの大型ハリケーンの上陸が影響した。今回は、その反動で大きな改善が予想されている。特に、先行指数の関連指標である住宅着工・許可件数が前週末に大きく改善したことから、予想以上の改善も一部では期待されている。 |