前営業日トピックス
週明けの東京市場では、新規材料に乏しい中、日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は序盤堅調な動きとなった。その後、株価が下落に転じ、一時マイナス圏まで下落する動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、ドル/円は113.50近辺では底固い動きとなり、その後はもみ合いの展開が続いた。
米国市場では、序盤に発表された米経済指標が比較的堅調な結果となったものの、トランプ大統領の元選対本部長が起訴されたとの報道を受けて、ドルは軟調な動きとなった。また、ドイツの経済指標が低下したことが影響し、ユーロも対円などで軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。しかし、その後上げ幅を縮小する動きとなり、マイナス圏まで下落したこと受けて、円買いが強まる場面もあった。また、月末の五十日(ごとおび)だったものの、大きな実需のフローは出ていなかった。
(2)新規材料に乏しい中、スペインのカタルーニャ自治州独立問題への懸念や、米国の次期FRB議長人事に対する思惑交錯などもあり、限定的な動きが続いた。
(3)米個人消費支出が2009年8月以来の大きな伸び幅となったものの、反応は限定的だった。その一方で、ロシア政府による昨年の米大統領選干渉疑惑を巡り、トランプ大統領の選挙対策本部長を一時務めた、ポール・マナ フォート氏を訴追との報道を受けて、米政権運営に与える影響が懸念され、ドルは大半の主要通貨に対して下落した。また、ドイツ経済指標の悪化や、スペイン検察が解任されたカタルーニャ州指導者らを起訴するとの報道で、ユーロも軟調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、序盤に日本の雇用統計や中国の経済指標の発表が予定されており、午後にも日本の経済指標の発表が控えていることから、結果に注目したい。前日の米国市場では、主要株価が下落したことから、日本株も軟調な動きが予想されており、それを覆すような結果となるのか注目したい。
海外市場では、ドイツ市場が休場だが、ユーロ圏の主要な経済指標の発表があることや、スペインのカタルーニャ州の独立問題も燻っていることから、関連する報道には引き続き注目したい。
一方、米国市場では消費者関連の経済指標の発表が予定されている。前回は、ハリケーンの影響で消費者マインドの低下が見られたが、主要株価が堅調な動きが続いていたことから、ハリケーンの被害のあった地区以外では、良好な結果となっていた。今回は、先週発表された米新築住宅販売や米GDPが予想外の上昇となったことや、主要株価が9月よりも一段と上昇していることから、予想以上の伸びとなるとの期待感もあり、結果に注目したい。
10/31の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
23:00 | 米国 |
10月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
|
121.0 | 119.8 |
前回は、市場予想を下回る結果となったが、比較的高水準を維持した。テキサス州、フロリダ州の信頼感が大きく落ち込んだが、株価の上昇が続いたこともあり、全体が下支えられた。10月はダウ平均株価が9月より350ドル以上の上昇となっており、先週の主要指標でもハリケーンの影響が大きく現れなかったことから、消費者マインドは引き続き良好と考えられる。 |