前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなったものの、五十日(ごとおび)で仲値公示にかけて輸入企業のドル買い・円売りが入っていたことから、底固い動きとなった。そして、米上院が予算決議案を可決したとの報道を受けて、大幅減税などの税制改革の実現が前進したとの見方からドル買いが優勢となった。また、日経平均株価がプラス圏まで上昇し、約57年ぶりの14連騰となったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、上値の重い動きが見られたものの、米国市場では、改めて米税制改革実現への期待などを材料に、円を売ってドルを買う動きが優勢となった。そして、次期FRB議長人事に関する憶測が広がり、動きが出る場面もあったが、終盤まで限定的な動きが続いた。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が下落して始まったことを受けて、やや上値の重い動きが見られたものの、その後下げ幅を縮小する動きとなったことや、商業決済が集中しやすい五十日(ごとおび)で、輸入企業のドル買い・円売りも入り、ドル円・クロス円は仲値公示にかけて堅調な動きとなった。
(2)米上院が2018年度予算の予算決議案を賛成51、反対49の僅差で可決したとの報道を受けて、税制改革の進展期待を背景に、ドルは大半の主要通貨に対して上昇となった。ただ、減税の財源問題なども残っており、その後はやや上値の重い動きも見られた。
(3)プラス圏まで上昇していた日経平均株価が、午後に入りマイナス圏まで下落したことを受けて、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きも見られた。そして、終盤には再びプラス圏まで上昇となり、57年ぶりの14連騰となったことや、欧州主要株価が堅調な展開となったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(4)米国市場では、改めて予算決議案の可決が材料視され、ドルは底固い動きとなった。株価や米国債利回りの上昇を受けて、堅調な動きとなった。その後、イエレンFRB議長が昨日のトランプ米大統領との面談に続いて、本日もホワイトハウスで関係者が見かけたとの報道を受けて、次期FRB議長人事に関する憶測からドルが売られる場面もあった。また、トランプ米大統領が、FRB正副議長としてジェローム・パウエル氏とジョン・テーラー氏の両方を指名する可能性があるとした一方、イエレン現議長についても非常に好ましいと発言したとの報道を受けて、再び次期FRB議長人事の憶測が広がった。ただ、週末であることや、日本の衆院選の投開票を控えて様子見ムードも出ており、限定的な動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、先週末に日経平均株価が約57年ぶり14連騰となり、歴代最長タイ記録となったことから、15連騰の新記録となるのか注目が集まっている。特に、先週末に欧米の株価が上昇していることから、期待も高まっている。そして、午後には日本の景気関連の経済指標の発表があるものの、株価上昇となればドル円・クロス円は堅調な動きとなる可能性も考えられる。
米国市場では、主要な米経済指標の発表がないものの、最高値更新を続けるダウ平均株価の動きに注目したい。また、米FRB議長人事に関しては思惑が交錯していることから、引き続き関連する発言や報道で動きが出ていることから、注目したい。