前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が堅調な動きとなったものの、ドル/円は113円台では上値の重い動きが続いた。そして、日経平均株価は、午後に上げ幅を縮小する場面もあったが、結局29年8ヵ月ぶりの13連騰となった。また、株価が底固い動きを続けたこともあり、ドル円・クロス円も底固い動きとなった。しかし、その後香港株が急落となったことに加え、スペイン首相府が、カタルーニャ自治州の自治権停止の手続きを進める方針を明らかにしたとの報道を受けて、混乱が強まるとの懸念からリスク回避の動きも意識され、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。米国市場では、米経済指標が良好な結果となったものの、反応は限定的となり、全般的に上値の重い動きが続いた。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)海外市場の流れを引き継ぎ、堅調な動きとなったものの、113円台では値頃感のドル売り・円買いも見られ、上値の重い動きとなった。日経平均株価が上昇して始まったものの、株高の影響は限定的だった。一方、豪州の雇用統計では、雇用者数が市場予想を上回り、失業率も予想より改善したことが好感され、豪ドルは円やドルに対して上昇した。
(2)仲値公示近辺では、実需筋のドル売り・円買いが入ったが、仲値通過後は、日経平均株価の上昇に連れ高となり、再び113円台まで回復した。しかし、午後に入り日経平均株価が下落したことを受けて、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなったが、日経平均株価が29年8ヵ月ぶりの13連騰となったことなどもあり、底固い動きとなった。
(3)日本の株式市場の引け後に香港株が大きく下落する動きとなったことや、スペイン政府が155条発動でカタルーニャ自治停止プロセスを開始へとの報道を受けて、ユーロが円やドルに対して大きく下落となり、ドル/円やその他のクロス円も軟調な動きとなった。一方、ニュージーランドが約10年ぶりの政権交代となったことを受けて、NZドルは主要通貨に対して軟調な動きが続いた。
(4)米新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数がともに市場予想よりも良好な結果となったが、反応は限定的だった。また、下落して始まった米主要株価が下げ幅を縮小する動きとなり、ダウ平均株価は終盤にプラス圏まで上昇しましたが、こちらの動きにも反応は限定的だった。そして、トランプ大統領とイエレンFRB議長の会談が実施されたが、終盤に次期FRB議長選びで米トランプ大統領はパウエル氏に傾いたとの報道を受けて、ドルが売られる場面もあった。
本日のトピックス
東京市場では、昨日の欧米市場では、主要株価が軟調な動きとなったことから、日本の株式市場の動きにも注目が集まっている。特に、日経平均株価が14連騰となるのか注目したい。また、五・十日で実需のフローも散見される可能性も考えられるが、週末で衆院選を控えていることから、やや値動きは限定的だろう。米国市場では、主要な経済指標の発表に加え、イエレンFRB議長の講演も予定されている。マーケットでは、米国の年内の追加利上げの可能性や、次期FRB議長人事に注目が集まっており、関連する報道や要人発言には敏感に反応することから、注目したい。
10/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
9月中古住宅販売件数 ![]()
中古住宅販売件数は、所有権が移転した中古住宅の販売件数であり、米国の景気動向を見る上で重要視されている経済指標の一つである。所得やローン金利の動向に影響を受けることから、ローン金利動向やローン申請件数と関係も深い。
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530万件 | 535万件 |
前回は、市場予想を下回り、2016年8月以来の低水準に落ち込んだ。住宅価格の上昇に加え、ハリケーンの影響で最大市場の南部の落ち込みが大きかったことが影響した。今回は、引き続き低下が予想されており、ハリケーン上陸の影響が残ると見られている。予想以上に減少となる場合には、値動きが大きくなる可能性も考えられる。 |