前営業日トピックス
朝鮮労働党の創建記念日を迎え、北朝鮮の挑発行為に対する警戒感の高まりを背景に、積極的な売買が手控えられ、序盤は小動きの展開となった。ただ、挑発行為が見られなかったことや、日経平均株価が上昇したこと、また五十日(ごとおび)の実需のドル買い・円売りも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後は、引き続き北朝鮮情勢に対する警戒感が意識されたことや、欧州主要株価が下落したことから、円を買い戻す動きが強まった。
米国市場では、米国の経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、スペイン北東部のカタルーニャ自治州の独立問題に対する懸念が高まったことから、一時リスク回避の動きが強まる場面もあった。しかし、スペイン・カタルーニャ自治州首相が、独立に関して柔軟な見解を示したことを受けて、引けにかけては堅調な動きとなった。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)北朝鮮の創建記念日に当たり、ミサイル発射などに対する懸念を背景に、序盤はやや小動きの展開となった。ただ、挑発行動が見られないことに加え、日経平均株価が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。また、3連休後の五十日(ごとおび)であり、仲値公示にかけて実需のドル買い・円売りが出たことも押し上げ要因となった。
(2)仲値通過後は、調整の売りに押された。また、北朝鮮の挑発的行動に対する警戒ムードも依然として燻っており、上値の重い動きが続いた。ただ、日経平均株価が堅調な動きが続き、8/11以来の高値を付けたことも影響し、底固い動きとなった。その後、欧州主要株価が下落したことを受けて、円買い・ドル売りが強まった。
(3)米国市場では、主要な経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、序盤は小動きの展開が続いた。しかし、スペイン北東部カタルーニャ自治州の首相による演説を控えて、独立を巡る混乱への警戒感から、リスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(4)カタルーニャ自治州首相の州議会での演説で、独立宣言を一時保留して中央政府との対話を提案したことを受けて、独立を巡る混乱への警戒感が和らぎ、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。特に、ユーロは主要通貨に対して堅調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、序盤に主要な日本の経済指標の発表が予定されており、結果を受けた株価の動きに注目したい。特に、日経平均株価が2015年6月24日の高値20952.71を上抜けるようなら、1996年以来の高値となることから、株価が上抜けとなるのか注目したい。
米国市場では、雇用関連の経済指標の発表が予定されているが、大きな反応はないだろう。また、9月19-20日分のFOMC議事録が公開されるが、年内の追加利上げに関連することには敏感に反応する可能性が考えられる。現状の米金利先物市場では、12月の追加利上げの予想確率が80%を上回るなど、織り込み度合いが進んでいることから、ドルは比較的底固い動きが考えられる。ただ、北朝鮮リスクに加え、米税制改革、FRB議長人事などの不透明要素もあることから、上値も限定的だろう。
10/11の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
8月JOLT労働調査[求人件数] ![]()
JOLTS 労働調査(求人件数)は、米労働統計局が求人状況を測定するために実施する調査で、小売業や製造業など各業種の雇用データをもとに算出する統計。
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616.0万件 | 617.0万件 |
前回は、市場予想を上回り、過去最高となった。今回は、前回から若干低下が予想されているものの、引き続き高水準を維持すると見られており、労働力に対する底固い需要が示唆されると見られている。市場予想と大きく乖離する結果とならなければ、反応が限定的だろう。 |