前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、国慶節で中国市場と香港市場が休場となり、薄商いとなったことから、その後は上値の重い動きが続いた。一方、スペイン・カタルーニャの独立を問う住民投票の混乱からユーロは軟調な動きが続いた。
米国市場では、米国債利回りの低下が影響し、軟調な動きとなったが、米製造業関連の経済指標が良好な結果となったことから、一時上昇する場面もあった。ただ、その後は上値の重い動きが終盤まで続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日銀が発表した9月短観では大企業製造業の業況判断DIが市場予想を上回る+22となったが、為替市場では目立った反応がなかった。そして、日経平均株価が堅調な展開で始まったことや、米10年国債利回りが続伸したこともドル買い・円売りを後押しした。
(2)国慶節で中国市場と香港市場が休場で薄商いの中、小動きの展開が続いた。ただ、日経平均株価が底固い動きが続いたことや、欧州主要株価が上昇して始まったことを受けて、堅調な動きとなる場面もあった。その後は、欧州通貨が軟調な動きとなったことなどが影響した。
(3)米国債利回りが下落に転じ、下げ幅を拡大する動きとなったことから、ドル売り・円買いが優勢となった。ただ、米ISM製造業景況指数が、市場予想に反して上昇となり、2004年5月以来、13年4ヵ月ぶりの高水準となったことを受けて、ドルが買われる動きとなった。ただ、上昇は一時的となった。
(4)米株価が堅調な動きとなったものの、週末の米雇用統計を控えて様子見ムードが強まる中、ラスベガスで起きた銃乱射事件の影響で商いは低調となったことから、ドル円・クロス円は終盤まで小動きの展開が続いた。
本日のトピックス
東京市場では、日本の主要な経済指標の発表がないことや、引き続き中国市場が休場となることから、限定的な動きが考えられる。また、前日の海外市場で主要株価が堅調な動きとなったことから、日経平均株価も小幅上昇が予想されているが、為替市場への影響は限定的だろう。また、海外勢からも総選挙を巡る日本の政局の行方に関心が注がれていることから、思惑が交錯する可能性も考えられる。
米国市場でも、主要な経済指標の発表がないことや、週末に米雇用統計の発表を控えていること、またラスベガスで起きた銃乱射事件の影響で引き続き商いが低調となる可能性も考えられ、小動きの展開が考えられる。その中で、年内の追加利上げ期待がどうなるかがポイントとなっており、思惑交錯から米長期金利に動きが出るようなら、為替市場に敏感に反応する可能性も考えられる。
また、前日最高値を更新する動きとなった米ダウ平均株価などの動きにも注目したい。