前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の流れを受けて、序盤のドル円・クロス円はやや軟調な動きとなった。ただ、日経平均株価が下落して始まったものの、実需のドル買いなどもあり、ドル円・クロス円は堅調な動きも見られた。その後は、米雇用統計の発表を控えて、発表直前までもみ合いの展開が続いた。そして、米雇用統計では、雇用者数の伸びや失業率、賃金などが改善したことを受けて、ドルは大半の主要通貨に対して上昇する動きとなった。ただ、引けにかけては利益確定の動きなどもあり、反落となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外時間で米ISM非製造業景況指数が予想を下回ったことや、ロシアゲート疑惑関連の報道などが引き続き圧迫要因となり、ドルは序盤から軟調な動きとなった。その後、仲値公示にかけて輸入企業のドル買い・円売りフローも散見され、110円台まで上昇する動きとなった。
(2)新規材料に乏しい中、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードも強まっており、ドル円・クロス円はもみ合いの展開が続いた。
(3)米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回る結果となったことや、失業率の改善を受けて、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。また、米国債利回りが上昇したことも、ドルを押し上げる要因となった。ただ、対ドルでユーロやポンドが大きく下落したことから、ユーロ/円やポンド/円は軟調な動きとなった。
(4)ドル/円は、111円台乗せとなったものの上値の重い動きとなり、利益確定の動きなども入ったことで引けにかけて軟調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、前週末の米雇用統計の結果が引き続き材料視され、底固い動きが考えられる。午後には、日本の景気先行指数の発表が予定されているものの、反応は限定的だろう。また、先週末に米株価が堅調な動きとなったことから、日経平均株価の上昇も期待されている。日経平均株価は、ここまで2万円を挟んだ往来相場が続いているが、2万円台の定着があるのかなども注目される。
米国市場では、主要な経済指標の発表がないものの、複数の米当局者の発言が予定されている。特に、6月のFOMCで唯一利上げに反対したミネアポリス連銀総裁の発言には注目したい。