前営業日トピックス
東京市場では、下落して始まった日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、上値は限定的となった。その後、日銀が固定利回りで国債を無制限に買い入れる指し値オペの実施を受けて 日本の長期金利が低下し、日米金利差の拡大を意識したドル買い・円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後は、米雇用統計の結果発表や、G20首脳会合の開催などを控えて様子見ムードも強く、もみ合いの動きが続いた。
注目された米雇用統計は、雇用者数の伸びが予想を上回る結果となったが、失業率が予想より悪化したことから小幅レンジで乱高下となった。その後は、堅調な株価動向を受けて、一段の上昇となったものの、引けにかけてはポジション調整の動きに押された。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤から上値の重い動きとなったが、下落して始まった日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、上値は限定的となった。その後、日銀が国債買い入れで「残存5年超10年以下」を前回比500億円の増額としたことや、長期を対象に「指し値オペ」を通告したとの報道を受けて円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)上げ一巡後は、やや上値の重い動きとなったものの、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードも強まり、もみ合いの動きが続いた。ただ、英ポンドは、英国の主要な経済指標が軒並み市場予想を下回る結果となったことを受けて、主要通貨に対して下落した。
(3)米雇用統計では、雇用者数の伸びが予想を上回る結果となったものの、失業率が上昇したことや、賃金の伸びが低調だったことなど、まちまちの結果となったことから、発表直後はやや限定的な動きとなった。その後は、堅調な株価動向などを受けてドルは114円台まで上昇し、5月11日以来の高値を付け、ユーロは2016年2月9日以来の高値を付ける動きとなった。
(4)イベント終了で新規材料に乏しく、終盤まではポジション調整の動きが出るなど、上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、先週末の米雇用統計がまちまちの結果となったことから、結果の影響は限定的だろう。ただ、序盤に日本の貿易収支、経常収支、機械受注、午後には景気関連の経済指標の発表が予定されており、結果を受けた株価の動きには注目したい。また、中国の主要な経済指標の発表も予定されていることから、こちらの結果にも注目したい。米国市場では、主要な経済指標の発表がないことから、原油や株価、米国債市場の動きが為替相場に影響するだろう。