前営業日トピックス
東京時間では日経平均株価が下落し、円を買ってドルを売る動きが先行した。また、米国債利回りの低下も加わり、ドル/円は軟調な展開となった。ロンドン時間には先日大きく売られたポンドが買い戻され、ロンドン時間終盤には英中央銀行(BOE)のハルデーン理事が、今年下半期の利上げを支持する公算が大きいと発言したことを受けてポンド/円、ポンド/ドルがともに大幅上昇となった。
NY時間は、好調な米国経済指標の発表と米国債利回りの上昇から、ドル高の流れとなりドル/円は当日の高値となる111.73円まで上昇した。原油在庫統計で供給過剰が再懸念された原油に売りが入ったことで、米株式とともにドル/円も下落する展開となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価の下落を背景に、安全資産とされる円を買ってドルを売る動きが先行。また、米国債利回りの低下も加わり、ドル/円は軟調な展開となった。黒田日銀総裁が15時に記者会見を行ったものの、出口戦略には言及せず、反応は限定的となった。東京時間終盤には111.07円まで下落した。
(2)ロンドン時間に入り、原油価格が上向いたことや米国債利回りが下げ止まったことで徐々に上昇する展開となった。23時の中古住宅販売件数が市場予想以上の増加だったことや、23時30分の原油在庫統計が市場予想より減少したことを受けて米国債利回り、原油価格が上昇した。ドル/円も111.73円の本日高値を付けた。
(3)原油が高値44.20ドルを付けたが、再び供給過剰が懸念され売りが入ったことで、米株式市場の下落とともにドル/円も下落する展開となった。NY原油は一時昨年8月以来の低水準となる42.13ドルに下落すると、ドル円も111.25円まで下落した。
本日のトピックス
東京時間には目立った経済指標や要人発言はないが、昨晩、NY原油が昨年8月以来の安値まで急落したことによる影響から、東京株式市場で株価が下落する懸念もあり株式市場オープン時には注意が必要となる。
また、NY時間では21時30分に新規失業保険申請件数、23時にパウエルFRB理事の講演、午前2時に米国30年債入札などがあり、今後の利上げペース等に影響することから注目されている。
6/22の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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24.0万件 | 23.7万件 |
今回は前回の件数を上回る市場予想だが、23万件から24万件の結果となった場合はマーケットへの影響は限定的だろう。 |