前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から下落となったことが影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、イベントリスクが意識され、投資家のリスク回避の動きも強まった。その後、日経平均株価が下げ幅を拡大する動きとなったことや、リスクを嫌気して欧州勢が円買いを先行させたことから、ドル円・クロス円は一段の下落となった。米国市場では、序盤から小動きの展開となったが、米雇用関連の経済指標が良好な結果となったこと受けて、一時堅調な動きが見られたものの、イベントを控えて様子見ムードも強く、上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が下落して始まり、下げ幅を拡大する動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、米国債利回りが低下したことも影響した。オーストラリアの1-3月期の経常収支が市場予想を下回る結果となったことから、豪ドルが売られた。
(2)新規材料に乏しい中、日経平均株価が下げ止まり、底固い動きとなったこともあり、ドル円・クロス円はもみ合いの動きとなった。ただ、終盤に株価が一段の下落となったこともあり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(3)リスクイベントを控えて、ECBの出口戦略に関する思惑などが影響し、ドイツ国債の利回り低下をうけて、ユーロが下落した。これを受けて、ドル円・クロス円も一段の下落となった。ドル/円は、4/21以来の安値となり、ユーロ/円も5/18以来の安値を付けた。
(4)米指標結果が良好な結果となったことを受けて、上昇する場面もあったが、上値は限定的となり、上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、日本の主要な経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、限定的な動きが考えられる。市場の関心は8日の英国総選挙、コミー前FBI長官の公聴会、ECB理事会に向かっており、様子見ムードが強まっている。ただ、英国の世論調査の結果やECB理事会が意識され、昨日同様にポンドやユーロは不安定な動きとなる可能性も考えられる。
また、昨日パリで単独犯ではあるがテロとみられる事件も発生しており、英国やフランスでのテロ警戒が強まっていることも、リスク回避の動きを加速させる可能性が考えられる。
米国市場では、主要な米国の経済指標の発表がなく、欧米のイベントを控えて限定的な動きが考えられる。ただ、米株価の下落リスクが一部で懸念されており、株価動向や米国債利回りに注目したい。