前営業日トピックス
東京市場では、北朝鮮が3週連続でミサイル発射実験を行ったことを受けて、序盤は円が買われる動きが見られたものの、反応は限定的となった。その後は株価が堅調な動きとなったことや実需のドル買いなどもあり、上昇する場面もあったが、上昇は一時的となった。
そして、英国市場や米国市場が休場となる中、狭いレンジ内の動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)朝方、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)内の日本海に落下したとの報道を受けて、リスク回避の動きが若干見られたものの反応は限定的となった。
(2)下落した株価が堅調な動きとなったことや、仲値公示にかけて実需のドル買い・円売りのフローも入り、底堅い動きとなった。そして、仲値公示通過後まで堅調な動きとなったものの、ドル買いが一巡すると、英国市場と米国市場が休場であることから、短期筋の円買い戻しが強まった。
(3)英国市場がスプリング・バンク・ホリデー、米国市場がメモリアルデーで休場となったことから、狭いレンジ内の動きが続いた。ただ、ドラギECB総裁が「ユーロ圏はいまだ支援が必要と、ECBは強く確信している」と発言したことを受けて、ユーロが軟調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、序盤に日本の主要な経済指標の発表が予定されており、結果を受けて株価が影響を受ける場合には、為替市場への影響も考えられる。また、月末を控えて実需の動きが活発になる可能性もあることから、仲値公示前後の動きにも注目したい。
そして、休場明けの米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されており結果には注目したい。ただ、週末に米雇用統計の発表を控えていることもあり、様子見ムードの高まりからやや限定的な動きも予想される。また、米大統領選におけるトランプ陣営とロシアの共謀疑惑に関する報道や動きが出る場合には、マーケットに影響が出る可能性もあり注意したい。
5/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
4月個人消費支出(PCE)デフレーター(前年比)
個人消費支出(PCE)デフレーターは、FRBが物価安定の目安としており、FRBの金融政策の見る上で重要な指標の一つである。目標とされる2%に達するかがポイントとなっている。
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1.7% | 1.8% |
前回は市場予想を下回る結果となった。2月には2012年4月ぶりの2%台まで上昇したものの、再び2%を下回る結果となった。今回は、さらなる低下が予想されており、FRBが目標とする2%から乖離幅が拡大する場合には、ドルの圧迫要因となるだろう。 | ||||
23:00 | 米国 |
5月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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119.8 | 120.3 |
前回は市場予想を下回る結果となった。そして、引き続き消費者のマインドは高いものの、現況、先行指数ともに低下していることから、さらに低下が続くようなら、為替市場に影響が出る可能性も考えられる。 |