前営業日トピックス
東京市場では、序盤堅調な動きとなったものの、ドル/円は114円台手前近辺では上値の重い動きとなり、仲値公示通過後には下落に転じた。また、日経平均株価が小幅ながら軟調な動きとなったことも影響し、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
米国市場では、個人消費関連の経済指標が市場予想を下回ったことが嫌気され、ドルは主要通貨に対して下落となった。また、株価が下落したことも影響し、クロス円も軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)新規材料に乏しい中、日経平均株価が下落して始まったものの反応に欠しい動きとなった。ただ、仲値公示にかけては、実需のドル買い・円売りのフローも散見され、底固い動きも見られた。
(2)114円台手前ではドル売りなどもあり、上値の重い動きとなった。そして、仲値公示通過後は下落に転じ、米国市場で株安・金利低下を背景にドルが対円で下落した流れを引き継ぐ動きとなった。また、日経平均株価が下げ幅を拡大したことも材料視された。
(3)ドイツの第1四半期GDPの伸びが拡大したことが好感され、ユーロが上昇したことや、欧州株が堅調な動きとなったことから、円が売られる展開となった。ただ、ドル/円は、再び114円台手前で押し戻された。
(4)米経済指標が市場予想を下回る結果となったことを受けて、米国の利上げペース加速への思惑が後退し、ドルは主要通貨に対して下落した。また、米株価下落や、米債券利回りの低下も加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。そして、ドル高が続いた調整の動きも加わった。
本日のトピックス
東京市場では、新規材料に乏しいことから、先週末の米国の流れが継続する可能性も考えられる。ただ、中国の小売売上高や鉱工業生産の発表が予定されており、結果次第では為替市場にも影響が出る可能性もあり、注目しておきたい。
米国市場では、主要な米経済指標の発表が予定されており、先週末の米経済指標がさえない結果となり、米国の利上げ期待がやや後退したことから、結果を受けたマーケットの反応にも注目したい。また、トランプ米大統領によるFBI長官の解任の余波などが懸念されていることや、ドル買い・円売りが続いたことによる調整を指摘する向きもあることから、ドル円・クロス円の方向性にも注目したい。
5/15の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
ニューヨーク連銀製造業景気指数-5月
NY連銀製造業景気指数は、NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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7.3 | 5.2 |
前回は、市場予想を下回り、5ヵ月ぶりの低水準となった。昨年秋以降堅調な結果が続いていた製造業にやや陰りが見られた。今回は改善が予想されており、今後の製造業関連の指標を占う上での先行指標となることから、結果には注目したい。 |